ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第11回
「他癒力から自癒力へ」――これが新しい「いのち学」

ちなみに、漢方力の基本的特性は、
西洋医学のように体の外からメスや劇薬で患部を叩くのではなく、
心身全体のバランスをはかり、
本来、人間が持っている自然治癒力を引き出して
病気を治療することにあります。

もう少し分かり易くいえば、
西洋医学の化学薬が「毒をもって毒を叩く」
といったアプローチなのに対し、
漢方薬は「体の自然治癒力を回復させる」という治療法なわけです。

こうした人間味溢れる医師や治療の選択肢は
大学病院とは別に、じつは患者の目で探せば、
医学の洋の東西を問わずたくさんあるわけです。
ですから、これからは、あきらめたり、あせったりしないで、
自分の症状や体質にあった治療法と養生法を
組み合わせる「自癒力」の知恵を磨くクセを身につけましょう。

皮肉なことですが、ガン病棟では
手術や抗ガン剤という治療の間隙を縫って、
漢方やサプリメントといった代替療法を併用。
なんとか、いのちを長らえようとする患者さんは
年々増えております。
外からの療法だけでなく、自らの心身に生来、備わっている
「自然治癒力」をより大事に活かそうという発想です。

とくに女性は敏感です。
美容やデトックス、ストレス解消、病気予防法としても、
漢方や玄米菜食法、気功やヨガはもちろん、
アロマセラピー(芳香療法)やフィトセラピー(植物療法)
さらにメディテーション(瞑想療法)といったものが、
女性の間で大流行しています。

いま「治し」(treatment therapy)から
「癒し」(healing therapy)へ――
より人間らしい「いのち学」への期待が、
この長寿難病時代に渦巻いてきました。

ちなみに、治しの「治」も、癒(いや)しの「癒」も
語源的には「なおす」という意味ですが、
「愈」には「心」がついているわけで、
古来から「癒し」(healing therapy)は、
心身全体エネルギーの調和を図るために
大切な特性を持っているものだと思います。

帯津良一博士は、著書の中で、
次のように自癒力(じゆりょく)の大切さを
分かりやすく分析して解説しています。

「本来、病院という場を考えるとき、
医療関係者がなすべきことは、いわゆる医療技術的な『治療』
のほかに、私は『養生と癒し』という作業があると思います。
このふたつは、人間の本来持っている自然治癒力を
たかめるもので、養生も癒しも同じです。
『養生』とは自分に対して行い、
『癒し』とは相手に対して行うことです。」と。

つまり、癒しの養生法=「自癒力」こそ
患者自身の回復パワーを高める最良の薬だというわけです。 


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2008年11月27日(木)

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