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         第9回 
          自動車株について 
        ここ最近、中国の自動車株の動きが冴えません。 
          しかし、ここは株価の動きに目をうばわれることなく、 
          今一度、中国自動車市場の現状を 
          再認識することが大切だと思います。 
          おそらく多くの投資家の方が、 
          中国株ポートフォリオの1つとして、 
          すでに自動車株を購入されていると思いますが・・・。 
        今回の金融引締め政策は 
          不動産から始まって 
          鉄鋼などの素材産業が標的となりました。 
          しかし、株式市場での株価の動きを見ると 
          自動車株への悪影響が 
          予想以上に大きいと思います。 
        中国国務院発展研究センターの予想では 
          中国の自動車保有数は 
          2005年に3356万台、2010年に5669万台、 
          2020年には1億3103万台に達する見通しです。 
          まさに中国は世界に残された最大のマーケットなのです。 
          国産メーカーをはじめ 
          外国メーカーもこぞって本格進出していることは 
          周知のとおりです。 
        しかし、今回の金融引締め政策によって 
          若干ながら様々なメーカーの優越が 
          見え始めたように感じます。 
        03年の自動車ローンの貸出し総額は 
          約1800億元(2兆3400億円)にのぼっていますが、 
          当局はこのうち約52%が 
          不良債権になる可能性があると予想しています。 
          個人ユーザー向け自動車ローンの条件が 
          厳しくなったことなどから、 
          国産車などは全体で約2〜3割の売上の減少が 
          予想されています。 
        【駿威汽車(デンウェイモータース)レッドチップ 0203】 
        同社は中国連結決算で、 
          純利益37.1%増となりました(売上は7.7%減少)。 
          これには同社の子会社である広州ホンダ 
          (広州汽車とホンダの合併会社)の業績が 
          大きく寄与しています。 
          広州ホンダの乗用車販売台数は 
          65%増の8万台に伸びています。 
        9月末より新型フィット 
          (日本国内でカローラを抜いて 
           小型車販売でトップ)を投入します。 
          下期の利益に期待したいところです。 
          同社は今年10分割をしましたが、 
          株価は権利落ち理論価格を大きく下回っています。 
          現在の同社の株価(2.600HKドル)なら 
          買っておきたいところです。 
        これまで中国人ユーザーは価格重視でしたが、 
          最近は「安全性」「快適性」「走行性」 
          「経済性」「アフターサービス」などを 
          重視するようになってきました。 
          中国人のニーズをうまくマーケティングできる 
          自動車会社が勝ち組みになっていくでしょう。 
          同社に期待。 
          がんばれ日本。がんばれ日本車。 
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