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         第51回 
        注目される食糧関連銘柄 
        中国当局は昨年、 
          金融引締め政策の渦中で 
          再利上げを実施するか否か、 
          その判断材料の1つとして 
        CPI(消費者物価指数)の動向に注目していました。 
        2003年 1.2%だったCPIが 
          昨年の7月、8月は5.3%に上昇しました。 
          株式市場で「10月1日利上げ説」が流れたのも 
          CPIの上昇があったからです。 
        このCPIの上昇を招いた1番の原因が、 
          穀物や野菜の値上がりにあったことは 
          既にご存知だと思います。 
          消費財価格やサービス価格も上昇していますが、 
          食糧、特に穀物類や野菜類は 
          30%以上の上昇で、 
          CPI押し上げの最大要因となっていました。 
        私は中国に行く度に、 
          必ず市場やスーパー、デパートをのぞきます。 
          米などはデパ地下の食品売場に行くと 
          中国全土の米を販売しており、 
          地域によって品種も値段も多種多様で、 
          その違い 
          (特に値段等は、素人の私には全くわかりませんが・・・) 
          には驚きます。 
          市場で売られている野菜などは特に安く、 
          中国人庶民の一般生活水準から 
          日本人の目で察しても 
          安すぎる感がありました。 
        したがって、CPI上昇の主要因が 
          穀物や野菜の値上がりが原因だったとしても、 
          私は当然だと受けとめました。 
          これまでが安すぎたと思っています。 
        しかし、これは中国の将来にとっては 
          重大危機のシグナルとも言えます。 
          何と言っても13億人を抱える大国です。 
          中国人がビールを愛飲しだすと、 
          数年で、あっという間に世界一のビール生産国、 
          消費国になってしまうのですから。 
        素材関連(石炭や鉄鋼など)や 
          石油価格の上昇による、 
          経済活動への影響が注目されていますが、 
          今後は中国の食糧問題も 
          徐々にクローズアップされてくると思われます。 
        次回、食糧関連銘柄を 
      2社ご紹介させていただきます。  |