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第66回
フィリピン セブに住む新華僑の生き方(3)

奥さん一族の出世頭は、
前回ご紹介した副官房長官のC氏ですが、
C氏は私の友人K氏の奥さんの
叔父さん(町長さん)の息子さんなのです。
(少々複雑ですが)

叔父さんは、町長さんではありますが
本業は漁業と
貝殻を獲ってボタン業者に販売する仕事に従事していました。
若いとき学校に行く機会もなかったため、読み書きができず、
稼いだお金を大きな壷に入れて
地下に埋めておくような人でした。

あるとき、おじさんから土地を買った人が
家を建てようと基礎工事を始めると、
お金のぎっしり詰まった壷が出てきたそうです。
このことが地元の新聞に出て、
「お金を銀行に預けることも知らないで、
しかも地下に埋めたお金の入った場所すら忘れてしまった
馬鹿な町長」
といった記事が出て、彼は大恥をかき、猛省して、
日本の大学を卒業している姪のだんなである
私の友人K氏が相談を受けたそうです。

「叔父さんは、政治力があるから銀行と交渉して、
土地を安く買えるに違いないから、
アパート経営を始めたらどうですか?」

「アパートなんて建てて借りる人なんかいるのか?」

「セブには今たくさんの韓国人を代表とする外国人が
英語を勉強に来ているでしょ?
彼らはプライバシーが確保できるアパートを探しているんですよ」

叔父さんは
不良債権を抱えている銀行から土地を安く買い叩いて入手し、
アパートを建て、韓国人学生にアパートを貸して、
25−30%の利回りでお金を運用できるようになったそうです。
今では壷のお金だけでなく、
もうけたお金を次々に
新たなアパート経営にまわしているとのことです。

「賢い義理の甥のおかげで、
今では魚を獲りに行かなくても、
毎日朝起きたら枕の下にお金が生まれている。
アパート経営とはありがたいもんだ。」

叔父さんは今では、ビジネス感覚のある町長として、
尊敬されているとの事です。


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2007年4月30日(月)

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