時代の美意識

第7回
スタッフ教育は厳しく素直に

売ろうとすると売れない
お客様と一体になる
悩みを共有する

これはすべてのサロンに掲示している訓示のようなもの。

どのようなモノも、商品を売ろうと思ったらまず売れません。
「売ろう」という気持ちが出てしまい、
お客さまにははっきりと伝わってしまうからです。

私がサロンのスタッフたちに常日頃から厳しく伝えているのは、
お客さまを数字として見てはいけない、
口先でごまかして商品を売るな、
笑顔でごまかして造顔マッサージをするなということ。
目指しているのは、お客さまを美しくすることで、
売ることが目的ではないからです。

仕事の本質がしっかりと腑に落ちていなければ、
心から
「このお客さまの抱えていらっしゃる悩みを解決して
美しくしてさしあげよう」
と思うことはできない。
思えなければ真から人を美しくすることなどできません。

お客さまと一体となって悩みを共有する。
ここが美のサービス業の出発点です。

サロンのスタッフは平均年齢が20代。
お客さまにしてみたら、
「私たちのこの切実な悩み、若いあなたたちにわかるの?」
という気持ちを奥底にお持ちです。

そうした気持ちを抱えている方に対して、
ただ口先だけで
「そうですよね、お悩みでいらっしゃいますよね」と言っても、
胸襟は開いていただけません。

大切なのは、心から悩みに寄り添い、共感し、
この方を美しくしてさしあげたいと本心で接すること。
それを忘れなければ、思いは手から全身からお客さまに伝わります。

スタッフ教育は、技術的なことに留まらず、
こうした心の部分も教えていきす。
教え方もスパルタです。
研修中は涙を流す美容部員たちもたくさんいますが、
生き方まで含めて全身全霊で厳しく、
素直に教えていくというのが私なりの人の育て方です。

もちろん「お客さまのために」を
厳しく叩き込まれる子たちは大変でしょう。
しかし涙を流しながらも負けずについてきた子たちは、
本当に素晴らしいスタッフになってくれます。
手前味噌になりますが、みんな本当に素晴らしいスタッフです。
私は心からそう感じています。


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2009年6月2日(火)

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