ただお金のある人は、お金そのものが人をこき使う性質を持っているので、よほど気をつけないと、いつの間にかお金にこき使われて一生を台無しにしてしまう。
自分ではお金を働かせて、お金にしっかり稼いでもらっている積りでも、気がついて見たら、お金のために一生を棒にふってしまったことになりかねないのである。
たとえば、東京で何十軒という大ビルディングを建てた森ビルの社長の森泰吉郎さんは、恐らく個人としては日本でも一、二の大金持ちであろう。ご本人としてはご本人なりに日本一のビル王を志し、それなりの野望を燃やし続けてきたに違いない。
しかし、私に言わせると、日本一のビル群を建てたからといって誰からもほめられるわけでもないし、人が羨むような優雅な生活を送ってきたことにもならない。むしろ金利計算に明け暮れて、物心共に貧しい生活をして億万長者になったのだから、メフィストフェレスに魂を売ったのではないかとさえ疑われる。
これから大富豪にでもなろうかと思っている野心家たちにとっては、反面教師になるような話であって、ああいう人の生き方を見ていると、野心があればあるほど、人は時間のすべてをお金をつくるために使ってはいけないと、自戒しなければならない。
つまり忙しい人であればあるほどお金のために時間をとられすぎないように、自分で「お金」と「時間」のバランスをとるよう努力をしなければならないと思う。
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