利殖大学も修士・博士課程に
「百万円をどう動かしたらよいか」とよくきかれる。百万円しかまだお金を持っていない人、やっと百万円の貯蓄目標に達しようとしている人、もしくは、これから百万円を目指す人にとって、これは依然として魅力のあるテーマなのであろう。
しかし、実のところ、私はこのテーマに少々うんざりしている。私がお金の話を書きはじめた昭和三十四、五年頃から今日に至るまで、いつもボーナスの時期になると「ボーナスをどう使ったらよいか」とききに来られる。「主が同じでも客が違うよ」とおっしゃるかもしれないが、二十年前の人だってまだ生きているはずだから、いつも新入生ばかりということはないだろう。
なるほど小学校の先生が毎年、一年生を担当すれば、毎年、アイウエオからはじめるよりないことは事実である。しかし、お金儲け大学に進学した人も、またボーナス時期が来たら、またアイウエオからはじめなければならないのだろうか。
私が最初に婦人雑誌の座談会にひっぱり出されて、「ボーナスの上手な使い方」について喋らされた時の貯蓄の目標は十万円であった。やがて十万円が三十万円になり、三十万円が五十万円になった。いつも同じ質問がくりかえされたので、死んだ益田金六センセイが「百万円ではもう遅い」とヒステリーをおこした。きっと金六センセイも、ボーナスの話にはうんざりしてしまったに違いないのである。
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