「仕事」への発想を変えてみよう!
会社や役所などで独身寮の設備があっても、入りたがらない人がふえているそうである。四十も部屋があって、一人しか居住者がなく、幽霊屋敷寸前になった建物の写真が新聞に載っていたのを見たことがある。
仕事とプライベートな時間のケジメがはっきりしないような寮生活はご免だというのがこの頃の若いサラリーマンの言い分らしいが、タダ同様の寮を避けて「自分の城」のために住居費を惜しまなくなったのは、それだけ世の中が豊かになった証拠であろう。
豊かな世の中になれば、人間の考えることも変わってくる。住居費を節約して、その分だけでも貯蓄にまわせば、名実ともに「自分の城」といえるマンションなり、一戸建ての家が早く手に入るだろうと思うが、いまの若い人の「自分の城」は、自分の所有であるかどうかとはあまり関係がないようである。
家賃を払っている限り、プライバシーは守られ、プライバシーがあれば、リースであろうが、クレジットであろうが、全然こだわらない。こだわるのは、会社を出たら、もう仕事のことは考えなくてすむかどうか、ということだけである。
このこだわり方から見る限り、多くの人たちは「自分の仕事がお好きでない」か、「仕事の選び方を間違えた」人のように見受けられる。少なくとも、「飯より好きな仕事」にありついていないことだけは確かである。
飢える心配のあった貧しい時代には、仕事の方が人を選んだ。しかし、豊かな世の中になると、人の方が仕事を選ぶ。気に入らなければ、働くよりは失業することに甘んずる。
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