その点、中小企業に勤めている者は自分の性にあわない仕事であることがわかれば、いつ辞めても大して未練はない。中小企業だと営業もやれば、販売もやれば、配達員もやらなければならない。悪くすると帳簿をつけたり、決算の手伝いまでやらされる。要するに、小さければ小さいほど五体の機能を全部働かさなければならないので、何でも覚えるし、機転もきくようになる。
そういった意味では、「仕事を覚えるためなら」大企業に就職してはいけない。「途中で転業をする気のある者も」大企業に勤めてはいけない。一万人の将になる自信を持った者か、もしくは反対に、一万分の一の機能をはたすことで物足れりと思う者でなければ、とても長く勤めてはおられないのが大企業なのである。
特に近年は、大企業の地盤沈下がますます激しくなってきた。たとえば十五年か、二十年前までなら、大企業の方が中小企業よりも待遇がよかったし、給与水準にも格段の違いがあった。しかし、昨今では初任給だってほとんど変わらないし、焼肉屋チェーンの募集広告など見ていると、うっかりすると、新日鉄や帝人なんかよりももっとずっと上である。また技術水準を比較しても、親会社より子会社、孫会社の方がすぐれているというケースがふえてきた。ベンチャー・ビジネスでいまうけに入っている企業なども大企業に比べて、技術の先端をいっているものが少なくない。こうした変革がなぜ起こったかというと、世の中に変化が起こっているからである。変化の激しい時は、歴史があるとか、資金の背景があるということはあまり役に立たない。そもそも変化とは、そういう歴史や地盤をゆるがす事態のことにほかならないからである。
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