"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第40回
ベトナムの一等地のホテル株

以前、
ベトナムの一等地のホテルの需要が高くなるのではないか
ということを書きましたが、
このベトナムの一等地にホテルやレストランを展開している企業に
ボンセングループというOTC銘柄があります。

※ボンセングループのHP
ボンセンというと日本語の響きでは、
なんとなくパッとしないイメージがありますけど、
ベトナム語で蓮の花という意味。
蓮の花はベトナムの国花です。

で、このボンセングループですけど、
ホーチミンの一等地にホテルを数件と
レストランを数軒展開しているのですが、
中でも目玉はホーチミンの目抜き通りとも言えるグエンフエ通りと
ドンコイ通りにホテルを1軒ずつ構えていることです。

グエンフエ通りには
まさにど真ん中にパレスホテルを展開していますし、
ドンコイ通りにはボンセンホテルを展開しています。
ホーチミンの中心部に訪れた方なら、
パレスホテルを一度は目にしたことは
あるのではないかと思います。

その他にもベトナムハウスやレモングラスといった
日本人にも有名な(ご多分に漏れず、
私も行ったことがありますけど)、
これも一等地にあるレストランを展開しています。

ホーチミン市場にはサイゴンホテル(SGH)
というホテル銘柄が上場していますので
この銘柄と比較してみましょう。

サイゴンホテルはドンコイ通りにつながる
ドンズー通りにあるホテルです
(立地としてはもちろん、ドンコイ通りの方が良い)。
07年上半期の純利益を比較してみますと、
サイゴンホテルの純利益がざっくり19億ドンに対し、
ボンセングループは307億ドン。
つまり16倍です。
また、ボンセングループは株式会社化したばかりで
利益が大きく伸びている過程にあり、
06年の純利益は255億ドンでしたから、
07年は半年で06年1年の利益を追い越してしまいました。

この調子で利益が伸びていくと、
現在の株価から考えて、
08年の予想PERは15倍前後になるのではないかと思います。
ちなみにサイゴンホテルのPERは70倍前後。
ホテルというのは実際に出す利益は少ないけれども、
不動産として評価した場合、大きな価値があり、
株価はそれに基づいて動くことが多く、
PERベースではかなり割高な数値になるためです。

サイゴンホテルの時価総額は20億円前後ですが、
単純に、その価格では
サイゴンホテルの不動産を買うことはできないでしょう
(国営企業が株式会社化以前から保有している不動産が
最終的にどこに帰属するかという問題は別にあるにせよ)。
ボンセングループは08年に上場予定です。


1 http://www.hotelbongsen.com/

 
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2007年10月25日(木)

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