| 第147回
200日移動平均線下方乖離率
以前も書いたと思いますが、
仕事柄様々なテクニカル指標を試して、
相場の必勝法がないか何千パターンも検証していきました。
昔は手計算をしなければいけなかったのかもしれませんが、
今は便利な世の中になったもので、
株価のヒストリカルデータさえあれば、
ボタン一発で勝率を計算することが出来ます。
しかも様々な指標を組み合わせた複雑な条件を、
比較的簡単に設定することができます。
で、結論を言えば、結局
「完璧な指標」というのは存在しませんでした。
ある指標は上昇局面に強いけれども下降局面に弱い・・
そんな感じで常に有効な指標というのがないんですね。
そして、上昇局面から下降局面への転換点などの、
相場の転換点を見分けるというのも、
指標だけでは無理だったのです。
ま、当たり前と言えば当たり前の話しで、
もしもそんな方法が見つかるのであれば、
システムトレードをやっている人のほとんどが
億万長者になっているはずですから・・・・
しかし、その中でも唯一比較的有効性が確認された指標が
移動平均線からの乖離率だったのです。
さて、先週末のH株指数は、
200日移動平均線下方乖離率50%以上という
異常な株価になっていました。
200日移動平均線下方乖離率50%以上となったのは
過去の強烈なバブルであったレッドチップバブル崩壊後
(ピークは1997年8月)に、
アジア通貨危機(危機のピークは1998年8月が襲ってきた時、
以来となります。
しかし、この崩壊時も200日移動平均線下方乖離率58〜60%まで
2回おっこちてきましたが、
2回とも綺麗にそこで反発をしています。
58〜60%乖離ラインは今回の暴落時におけるH株指数で言えば、
5145〜4900ポイントだったわけですが、
今回もそこで綺麗に反発してくれました。
むろん、常に万能な訳はないのですが、
少なくとも勝率を高めるのに役立つ指標なのではないかと思います。 |