"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第166回
中国の年末年始セールの状況

日本でも年末年始のセールがあるように、
中国でも年末年始セールは盛んです。
しかも今年のセールは例年よりも割引率が大きいようです。

百貨店に行って見ると、
例年は「返券」(買った金額に応じて
買い物券をプレゼントする方法。
例えば、100元分の商品を買うと
50元の買い物券がついてくる。)が盛んですが、
09年はダイレクトに販売価格を
割り引くことが多くなりました。
また、新世界百貨(0825HK)など多くの百貨店は
12月31日の営業を09年1月1日の深夜1時ぐらいまで
続けてしまいました。

さらに今年はブランド品について、
かつてない割引が行われています。
有名スポーツブランドの直営販売店で
4〜9割引のセールが行われていたり、
日本でも人気のある超有名国際ブランドまでもが、
普段は出さない特売商品を出していて
7割引のセールなどが行われているのです。
販売員によると、これまで新作の服は
3割引以上で売ったことはなかったようですが、
今は新作の羽毛ジャケットでも半額で販売しています。

スーパーの販売促進活動も盛んです。
カルフールは08年最後の日曜日に、
ここ数年では最大規模となる、
最大30%までの値下げセールを行いました。
もちろん、競合のウォルマート、物美商業(8277HK)
なども値下げセールを実施しています。

以前は1〜2種類の商品について大きく割引を行い、
それを客寄せとしていましたが、
今年は幅広い商品を割引しています。
各スーパーは不況の販売対策のため、
卸などの流通を経由せず、
生産拠点やメーカーからの直接仕入を増やし、
販売価格を大きく引き下げているのです。

また、国美電気(0493HK)などの家電量販店でも、
国産家電メーカーの康佳(深センB株上場 200016)などの
大型液晶テレビが昨年年初の値段から4割引となるなど、
盛んなセールが行われています。
また、原材料価格の値下がりによって、
エアコン、洗濯機などの
家電製品の価格も随分下げられています。

これらの小売業者を比較してみると、
生活必需品を扱うスーパーには
日本とは比べものにならないほど長い行列が出来ている一方で、
贅沢品にあたるブランド品を扱う店や
家電量販店は値下げのわりに人気は寂しい様子。
店員に聞くと、やはり金融危機や景気減速の影響は
大きいとのことです。

 
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2009年1月8日(木)

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