"次はここだよ"新興国投資術-戸松信博

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第175回
アリババドットコムが2倍に上昇!

バルティックドライ指数が反発したり、
鉄鋼価格が戻り足になったりと、
じわり風向きが変わってきている感触がありますね。

個別銘柄ではアリババドットコム(1688)が急騰しています。
既に10月安値から2倍に上昇しています。
08年12月18日に同社の推奨レポートを書きましたので、
今回から何回かにわたって、
レポートの一部を掲載してみたいと思います。
(内容は12月18日記載時点のものです)

(1)中国のIT成長株は絞られた!

中国IT企業(香港上場&ニューヨーク上場企業)の売上と利益率
 
図はニューヨーク上場銘柄(米国銘柄コードで表示)
が多いのですが、中国のトップを走っているIT企業群です。
全体に高い売上成長で、利益率も非常に高いのが特徴です。

米国のある新聞社が、ニューヨーク上場8000銘柄より
あらゆる数字データを元に高成長ベスト45銘柄を選出したところ、
外国本籍の銘柄が10個入っており、そのうち7つは中国企業で、
このグラフ内の企業が多く入っています。
アリババ(1688)とテンセント(0700)は香港上場なので
それに含まれていませんが、
もし米国に上場していたら入っていたに違いありません。

2〜3年後にこのグラフにない
新たな中国IT企業が出てくる可能性もありますが、
将来を背負うIT企業はほぼこれらの中のどこかから
出てくると考えています。

なぜならすでに大きな所は数百〜千億円企業になっていますし、
これらの企業は株価の高い時期に上場できたことで
豊富な資金を調達し、さらに成長しています。
今から起業したばかりのIT企業が追いつこうと上場を果たし、
成長資金を得ようとしても、この金融危機下では難しいでしょう。
実際新規のIPO案件は極限まで細っています。

そしてこれらの銘柄を良く見るとあることに気づきます。
多くはオンラインゲーム、ポータル、
ネット広告という分野で競合し合っている企業ですが、
企業間電子取引のアリババと、
オンライン旅行代理店のCTRIPだけは
同じセクター内に目立った競争相手が存在していない
1人勝ち企業です。

旅行ビジネスも、電子取引ビジネスも
今後景気の波風で上がったり下がったりするでしょうが、
その分野で圧倒的一位である限りにおいては、
ネット人口と中国経済が発展するに従って
最終的に大きく成長すると見込めます。
あとの企業はいくら市場が成長しても、
競争相手に負けるリスクが残ります。

 
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2009年2月10日(火)

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