自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第308回
盛況だった三越イタリアンフェア 2

3大?シェフのコラボは盛況でしたが、
もう一店、イタリアンが出店されていたのを
ご存知の方は少なかったかもしれません。

ラ コメータ、イル ピッチョーネのコラボです。
「ラ コメータ」は麻布十番の老舗イタリアンで
昔は有名でしたが、今はどうなのでしょうか。
雑誌で見かけた記憶がありません。
知名度の違いなのでしょうね。
この店は満席ではなく、かなりの空席がみられました。
最終日の平日に、「ピッチョーネ」のシェフが来ていましたから、
かなり力を入れていたようなのですが。

有名3店コラボでは、ビールやスプマンテも用意していましたが、
ここは白、赤ワインのグラスのみ。
ワイングラスもかなり格落ちのものでした。
出店によって知名度を上げて
集客をはかる思惑だったのでしょうが、
それには有名店コラボを上回るサービスと料理を出さなければ、
反対に引き立て役になってしまいます。

前菜盛り合わせは平凡、
青豆とアサリのスパはアサリの味が青豆で消されていました。
アグー豚と野菜のリゾットは、それなりに良かったと感じました。
しかし、この設備でのリゾット、
生米ではなく焚いた米からのものではないかとの疑惑が残ります。
提供時間があまりに早い。

片や満席で整理券配布、片や空席が目立つ。
サービスも料理も有名3店を上回るものではないようで、
この出店はプラスになったのかどうか。
知名度が落ちる店の場合は、宣伝経費と割り切って、
力をいれてサービス、料理に傾注することが
営業戦略なのではないでしょうか。

もう一店、行ったことはないのですが気になったのが
白山のイタリアン、「アンジェラ」。
Hanakoが力を入れている女性シェフの店でして、
今回はピッツァを売っていました。
Hanakoの息のかかった店なので、
ちょっと引いてしまう店なのですが・・・
しかし、このフェア期間白山の店はクローズして、
スタッフとともに乗り込んで来たと言っていました。
店とフェアの両立は難しいと今年からの英断のようです。

ピッツァは今流行の「窯」ではなく、
ピザオーブンで焼いていましたが、
本店でも「窯なし」なのでしょうか。
オーブンでも充分なのか、「窯」はただのパフォーマンスなのか、
やはりオーブンではイマイチなのか、今後の調査課題です。

片手間に名前とレシピを貸す有名店もあれば、
ややまともな考えの店もあります。
全国的に売れている、売れていない、の違いがありますが、
私友里は
もしかしたら「まっとう」な店ではと思ってしまいました。


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2004年5月18日(火)

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