中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第5回
売れない方がいい。

現在「種字林」には北京三全公寓内に
大きなショールームが3つあり、
皆様にこれまで集めてきた
コレクションを見ていただく事ができます。
しかし、邱先生は売らなくていいと仰ります。
「上等のワインと古い家具は売れない方が値があがる、
だから売る事よりも仕入れる方にちからを入れろ」と仰っているのです。

でもそれでは、どうしても欲しい家具に出会ってしまった
お客さんにとても残念な思いをさせることになりますので、
売らなくていいとは言うものの
一応すべての家具に値段をつけていますので、
どうしても欲しい物に出会った時には
私に仰ってください。

確かに最近ではもう中国の田舎の方でも
古い家具を集める事は難しくなってきました。
何年か前までは、そのような古い家具や民芸品は
古くなって価値のないゴミのような物として
取り扱われていたのですが、
最近ではあちこちから古い家具や民芸品を
大量に買っていく人がいたり、農民達もそれらの物に

価値がある事を知り、売らない人が増えて来ました。
今でさえこの様な状況ですから、
あと何年かすると本当に何も買えなくなってしまいそうです。


家具を買うときにはこのような家を訪ねて
買うこともよくあります。
そこでは、まだまだ素朴ないい笑顔をした
あったかい感じの人に出会うことも出来ます。
家具がなくてもその笑顔に出会えただけでも
よかったなと思えます。


←前回記事へ 2006年4月25日(火) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ