中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第88回
成功の5条件。

これまで謀攻篇にていろいろと述べてきましたが、
ここで孫武はこれらのことを踏まえ、
以下の5つの条件を知っている者が勝利を
収めるとまとめてあります。
その5つの条件とは、

以って戦う可きと、以って戦う可からざるとを知る者は勝つ。
戦うべき時と、戦うべきでない時を知る者は勝つ。

衆寡の用を識る者は勝つ。
多人数、少人数それぞれの兵の用い方を知っている者は勝つ。

上下の欲を同じくする者は勝つ。
将軍、兵士皆が心を一つにしている者は勝つ。

虞をもって不虞を待つ者は勝つ。
しっかりと準備を整えた者が、
油断し何も準備していない者と戦えば勝つ。

将、能にして、君、御せざる者は勝つ。
将軍に任せて、君主はそれに干渉しなければ勝つ。

これを現代的に当てはめてみましょう。
以って戦う可きと、以って戦う可からざるとを知る者は勝つ。
起業すべき時期、プロジェクトを始める時期を知っている者は
成功する。株においても買い時期を見極めれば成功する。
って当たり前ですね。
どうやってその機を知るかが一番大事ですね。
衆寡の用を識る者は勝つ。
会社において多人数でも
少人数でも上手く使い分けれる者が成功する。
上手く人を使えるようになりたいものです。
上下の欲を同じくする者は勝つ。
会社の目標が明確で社長、
社員の心が一つになっている会社は成功する。
みんなの心をつかみたい・・・。
虞をもって不虞を待つ者は勝つ。
何をするにも準備は大切です。
市場分析、競合企業分析等等
準備をして損なことはありません。
なにも準備をしてない相手には簡単に
勝つことでしょう。

将、能にして、君、御せざる者は勝つ。
仕事は有能な社員にまかせておいて
上の者がいちいち口を出さないことです。
上の者に常にコントロールされるようでは
成功できません。
でも上の者は気になります。
ついつい口出ししてしまいます。

以上の5つの条件を知っていれば
戦争でもビジネスでも成功するで
あろうと思われます。
皆さんも自分なりにこの5つの条件を分析して
みてください。


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2006年11月4日(土)

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