第38回
ベトナムの証券市場の今
先週の終了時点で、
ベトナム株式市場の時価総額は、
ホーチミン証券取引所で約525兆ドン、
ハノイ証券取引所で154兆ドン、合計で679兆ドンです。
すでに2007年11月の421.9兆ドンを大きく上回っています。
これは、今年になっての株価の上昇もさることながら、
4大国有銀行であったベトコムバンクや
ビエティンバンクを筆頭にした大型株が上場したことや、
上場株式数が順調に増加したことが起因しています。
株価指数でみると高値からみて
半分までしか戻ってきていませんが、
市場規模はいつの間にか大きくなっています。
実は、ベトナム株式市場が低迷している時でも、
上場会社数は順調に増加しています。
上場企業は元国有企業の新規上場、
さらに国有企業の子会社などが主なものです。
マクロ経済を押し上げる原動力は、
民間企業の活力であり創意工夫といった考え方もありますが、
世界銀行が評価しているように、
ベトナム市場は国有企業の
積極的な株式公開という特徴的な上場の形で
上場会社数を増やしていくことになると思います。
日本などの家族経営から創業した企業でない分、
積極的な株式公開には有利だとも言えそうです。
今後のベトナム市場の発展には、
市場規模の更なる拡大と市場参加者の増加が望まれますが、
あっという間のことかもしれませんね。
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