第37回
ベトナムの証券市場の歴史・2
ベトナムの投資に関する出版物をご覧になられると、
その歴史などが語られていると思いますが、
簡単におさらいしておきます。
2000年
・ホーチミン証券取引センター(2007年取引所に改組)の開設
・証券会社の事業免許を交付(7社)
2003年
・証券及び証券市場についての規制制定(2007年証券法施行まで)
2005年
・ハノイ証券取引センター(2009年取引所に改組)開設
2006年
・ベトナム証券預託センター開設
2007年
・証券法施行
・証券会社数は約70社
2009年
・ハノイ証券取引所に未上場取引のためのUPCoMを新設
邱先生がベトナムの市場創設期にベトナムに視察にこられ、
最初に事業認可を受けたSSI(サイゴン証券)を見て、
将来、ベトナムの野村證券になると
太鼓判をおされていたようですが、
当時から比べて株価は何倍になったのでしょうか?
ベトナム市場は、
2005年〜2009年で株式暴騰暴落を経験しました。
株式市場の時価総額で見ると、以下のようになります。
( )は要因です。
※参考:円換算は195くらいで割ってください。
1.7.5兆ドン(2005年平均)
↓(ベトナム:低金利や為替政策による過剰流動性を生み出し、
金余り現象が発生)
(海外:世界的な低金利とリスク享受趣向、
BRICs後の投資対象国と期待)
2.421.9兆ドン(2007年11月1日)
↓(ベトナム:金利上昇、銀行貸出制限、
個人企業の株式投資が縮小)
(海外:世界金融危機による外国投資家の撤退)
3.131.8兆ドン(2009年3月12日)
2007年までに、その市場規模や参加者数に比して、
国内外から過大な資金が流入したことによって
膨張した株式市場は、
2008年に国内のインフレ対策と
海外の世界金融危機が重なり急激に縮小しました。
株式市場における需給のバランスが崩れた結果だったのです。
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