横山典生  新米のベトナムビジネス物語

ベトナムの証券会社で
唯一最初の日本人社長です

第82回
運用と忍耐

サクラ(日本)証券も、
ベトナムでちょっと名前が知れてきたようで、
ベトナム国内の金融機関の訪問を受けるようにもなってきました。
お客様の資産運用をしている
大手ファンドマネージメント会社の偉い人が訪問されて、
さかんに言っていたフレーズがあります。

「全ての投資家は、ベトナム市場は儲かることを知っている。
でも、投資家にはPatient(忍耐)がない。」

顧客資産を運用する会社はそのパフォーマンスが命です。
定期的にそのパフォーマンスを公表するわけですが、
運用ポリシーに合わせて運用しても
投資家の目から見るともっと利益がでないのか、とか
他社の運用の方がいいぞ、など、
かなり辛口の見方をされます。
さらには、もうベトナムなんて、といった諦めが悲観論になり
一切目を閉ざしてしまうような投資家の方々もいます。

プロですから、パフォーマンスへの責任はありますので、
投資家の方々にソッポを向かれることは
仕方がない部分はあります。
特に運用の開始時期やエマージングマーケットのリスク対応なども
慎重に検討してもらいたいとは常々思っていたことです。

彼に、
「今の時期に設定されるものなら運用はいいのかな?」
と質問してみました。
「いま、今年ほど理想な時期はない。」
まあ、運用会社の売り込みですから
いつでも「いい時期」といっているはずですので、
一概に信用はできません。

ただし、2006年〜08年にかけて暴騰暴落を経験した市場で、
当時設定されたファンドのパフォーマンスの状況は
凄まじいものがありました。
その状況を経験し学習した効果は、
これからの運用に十分活かされていくものと期待しています。

2006〜07年に設定されたベトナムファンドで
大きな値下がりを経験された投資家の方は、
もう、コリゴリと思っていらっしゃると思います。
でも、忍耐をもってもうしばらく
ベトナム市場にお付き合いいただけると幸いです。


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2010年2月6日(土)

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