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山田淳一郎さんのトクする税金の話

第93回 生前贈与のための新相続税制
「マイホーム取得資金の贈与」
旧制度を受けた子供、新制度が受けられる

平成15年1月1日から
平成17年12月31日までの間に
親から贈与を受けたマイホーム取得資金に係る
贈与税の取扱いについては、
旧制度(1,500万円までの住宅取得資金について
贈与税が軽減される制度)と
新制度(3,500万円まで贈与税が非課税となるが
相続時に贈与資金を相続財産に加算して精算する制度)の
2つの特例が併存します。

両方の制度は、
各々組み合わせて有効に活用することもできます。
以下に、想定される例をあげてご説明しましょう。

1.同一年に旧制度と新制度を組み合わせて適用するケース

(1)父と母の両方から贈与を受けた
   マイホーム取得資金について各々新制度を適用
   贈与者(父母)それぞれからの贈与について
   3,500万円まで贈与税が非課税となりますので、
   このケースでは3,500万円の2倍の
   7,000万円まで非課税で贈与を受けることが可能です。

(2)父と母の両方から贈与を受けた
   マイホーム取得資金について各々旧制度を適用
   受贈者(子供)1人につき1,500万円まで
   贈与税が軽減される制度ですので、
   このケースでは父からの贈与と母からの贈与合計で
   1,500万円までが贈与税軽減の限度額となります。

(3)マイホーム取得資金について父から贈与を受けた分は
   新制度適用、母から贈与を受けた分は旧制度を適用
   父から贈与を受けた分は3,500万円まで
   贈与税が非課税となり、
   母から贈与を受けた分は1,500万円まで
   贈与税が軽減されます。

2.異なる年に旧制度と新制度を組み合わせて適用するケース

(1)当初の贈与に旧制度を適用した場合

 a.旧制度を平成14年12月31日以前に適用している場合
   平成15年1月1日以後の
   マイホーム取得資金贈与については、
   新制度のみ適用が可能です。
   なお、旧制度の適用は一生に1回だけのため、
   子供が平成14年12月31日以前に
   旧制度の適用を受けている場合は、
   平成15年1月1日以後のマイホーム取得資金贈与について
   旧制度を適用することはできません。

 b.旧制度を平成15年1月1日以後に適用する場合
   平成15年1月1日以後に子供が旧制度を適用して
   親からマイホーム取得資金贈与を受けた場合、
   その贈与を受けた年以後5年間は
   その贈与をした親からの贈与について
   新制度を適用することはできません。

   例えば、平成15年に父から旧制度を適用して
   贈与を受けた場合には、
   父からの贈与について子供が新制度を適用できるのは
   平成20年からとなります
   (なお、この場合において
    母からの贈与に旧制度を適用していないときには、
    母からの贈与については平成15年度以後
    子供はいつでも新制度を適用できます)。
   但し、3,500万円の特別控除枠の適用期限は
   平成17年までですから、
   平成20年に父から新制度を適用して
   贈与を受ける場合に適用できる非課税枠は
   2,500万円となります。

(2)当初の贈与に新制度を適用した場合
   平成15年1月1日以後に子供が新制度を適用して
   マイホーム取得資金贈与を受けた場合には、
   その贈与をした親からの以後の贈与については
   新制度の適用が強制されます。
   したがって、その贈与をした親からの贈与については
   旧制度を適用することはできません。

執筆:(株)東京ファイナンシャルプランナーズ 税理士 鈴木寛
監修:公認会計士 山田淳一郎


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