第7回
耳寄りな耳のお話し
私は以前、補聴器の販売店で働いていました。
補聴器販売店と云っても皆さんには
なじみが薄いことと思います。
補聴器は購入してから3ヶ月ほど経てば、
汚れて聞こえにくくなるので、メンテナンスのため来店されます。
そのため、担当のお客様と長時間お話しする機会に恵まれました。
お見えになるお客様の年齢層は大体50代から90代までと
私からみれば人生の大先輩にあたる方々でした。
さて皆さん、何歳くらいから聞こえにくくなると思われますか?
実は50代の頃から徐々に聞こえが悪くなり始めています。
そして大抵の人は高音から聞こえにくくなります。
人の話し声が聞き取れなかったり、自転車や電話のベル、
玄関のチャイムなどが聞こえないというのは典型例で、
ご本人に自覚がなくとも、
周囲が困っているといった場合も珍しくありません。
そういうわけで、ご家族や耳鼻科で難聴を指摘されるまで
気づかないケ−スがほとんどです。
また、聞こえの低下を受け容れることが出来なくて、
ご家族に付き添われ、渋々お店にお見えになる方もおられます。
何より日本では、
補聴器=お年寄りのイメ−ジが根強く残っており、
装用したがらない方はまだまだ多いです。
しかし、海外に目を向けてみれば、
補聴器を使っている人は多くいます。
ご存知の方は少ないでしょうが、
クリントン元大統領も補聴器を装用しています。
何でも、若い頃にロックを大音量で聴いたことが原因で
難聴になってしまったようです。
今では、目立たないタイプも数多く販売されているので、
お悩みの方は補聴器専門店で相談されてみては
いかがでしょうか?
あと耳が遠くなっている方とお話しをされる際には、
「ゆっくりと単語を区切って」話してあげてください。
(大きな声を出しても、場合によっては
音が割れて却って聞き取りにくくなることがあります。)
これだけで随分とスムーズに会話ができることがあります。
「ゆっくり」がポイントです。
明日から、印象に残った元気な方をご紹介します。
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