中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第38回
「世界一の消費市場」からこれからも成長企業が

中国新消費者特別報告によると、
2010年には中国における中間所得層の年間家庭収入が
2万5000元から4万元に拡大。
その人口は2億9000万人に達し、最大の社会階層となる見通しです。
また、この階級の増加は2015年まで続き、
総購買能力は4兆8000億元にまで増加。
第2次の変化はその10年内に起り、
数億人の新たな中間所得層が生まれることから、
2025年までにその人口は全体の半分(5億2000万人)が含まれ、
その収入は13兆3000億元となると予想されています。

“世界の工場”から米国を遥かに上回る購買層を抱える
“世界一の市場”へ、いま中国は変貌を遂げようとしています。
その株式市場の先行きについては、
この2、3年、ハンで押したように
「2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博までは大丈夫、
だから投資しましょう」
といった勧め方が証券会社や識者の間でなされ、
これらが終わったいま、
今度は「中国経済、バブル崩壊懸念」などといった見出しが
日本のメディアで踊っていますが、
わたしはむしろ
「これら国家的大イベントの後のほうが面白い、
一時的乱高下はあるとしても
大筋では安定的大型成長の可能性がある」
と思っています。

1965年当時、1000円ほどだった日経平均は
1989年までに3万9000円へ39倍も上昇。
90円だった『任天堂』の株価などは
何度も無償分割を繰り返しながらも、
最終的に3万4000円まで値を上げました。
中国株も日本株と同じような軌跡を辿る可能性は
極めて高いといえそうです。

北京五輪や上海万博は中国がこれまでの「世界の工場」から
「世界一の消費市場」へ
本格的に生まれ変わる契機ととらえてください。
こうしたポジティブな変化を続けていく国からは
次々と新しい成長企業が登場し、
株式市場を牽引していくことになるでしょう。

参考銘柄:『雨潤食品』(01068)、『中国食品』(00506)、
『聯華超市』(00980)、『恒安国際』(01044)、
『中升控股』(00881)、『西王糖業』(02088)、
『李寧』(02331)、『安踏体育』(02020)、
『蒙牛乳業』(02319)、『瑞年国際』(02010)など。


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2010年12月31日(金)

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