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         第211回 
        医薬品銘柄の本命として 
         
        2011年、政府の指導により 
        国家基本薬の価格は約30%引き下げられましたが、 
        『北京同仁堂科技』(01666)の売上高の25%以上は 
        こうした制限を受けず、 
        OTC薬(オーバー・ザ・カウンター・ドラッグ 
        「Over The Counter Drug」の略で、 
        医師の処方せんがなくても、薬局・薬店で購入できる 
        一般用医薬品のこと)などと区別されているため、 
        収益の影響は軽微。 
        コストの約75%を占める原材料の買い付けに関しても、 
        同社は国内の6カ所の栽培用地を保有しているほか、 
        親会社のバックアップのもと良質な材料を安価な価格で買付、 
        高い在庫水準を維持しているため、 
        同業他社よりディフェンシブ性が高いとされます。 
        原材料コストの増減に応じて、 
        販売価格を弾力的に設定できることも、 
        今後の売上高総利益率の安定などに寄与するでしょう。 
        地元証券の『国泰君安(香港)』のリサーチによると、 
        2012−14年における同社のEPS(1株当たり利益)は 
        それぞれ0.564元、0.734元、0.955元で、 
        平均伸び率は30%以上に達する見込みです。 
        医薬品銘柄の本命として、 
        今後も同株の動向には目を光らせたいものです。 
         
        この「HiQ」が今月末をもって終了となることから、 
        本コラムの連載も今回で最後となります。 
        2010年の8月から約2年間、 
        ご愛読いただき誠にありがとうございました。 
        また、私のようなものに 
        この貴重な場をご提供いただいた今は亡き邱永漢先生、 
        並びにHiQ編集部の方々に改めて深く感謝申し上げます。 
        外部環境の悪化などを受けて、 
        当面、中国株も厳しい相場展開が続きそうですが、 
        こういうときこそが逆にチャンスかもしれません。 
        これからも一人でも多くの方が 
        中国を舞台に大きなリターンを獲得できることを祈っています。 
        それでは、名残惜しいですが、皆様、さようなら。 
        再見!! 
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