中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第143回
業界2位のセメント生産能力を誇る『中国建材』

<参考銘柄>

■『中国建材』(03323):
親会社である『中国建築材料集団』とその子会社である
『北新集団』、『中国建築材料進出口』、
『中国建築材料科学研究院』、『信達資産管理』の
資産を注入して設立された総合建材メーカー。

軽量建材の『北新建材』(深センA株:000786)や、
ガラス繊維の『中国ガラス』(上海A株:600176)など
7社の直系子会社を始め、系列企業を通じて、
1.セメント、2.ガラス、3.軽量建材、4.工場建設請負、
の四大業務を手掛けています。

セメント部門の販売エリアは、
北は北京から南は福建省まで広範囲のエリアをカバーし、
生産量では業界2位の規模を誇ります。
また、中国最大のガラスメーカーとしての側面も持つほか、
防火、耐火、遮音材として使われる
石膏ボードの生産でも国内トップ。
2006年3月に株式公開し、
A+H株の同時上場を果たしました。

先に発表された今年の中間決算では
前年同期比61.7%の増収、237.1%増益を計上。
EPS(1株当たり利益)は209.3%増の0.67元に達しました。
販売量の増加にともなう売上高のアップと、
販売単価の上昇による売上高総利益率の改善が主な要因。
傘下の『中聯』『南方』のセメント販売量は
それぞれ1943万トン、3476万トンで、
それぞれ15.8%、16.0%の増。
1トン当たりの販売単価は300.2元(前年同期比42.5%高)、
341.8元(同55.7%高)となっています。

業績の好調は下半期も継続しており、
第3四半期決算における純利益は
前年同期比3.6倍の23億8000万元に達しています。

インフラを始めとする建設工事が
ふたたび加速したことなどを受け、
今年3月から中国のセメント価格は徐々に下値を切り上げ。
また、M&Aや新工場の稼働を受けて、
同社の生産能力は年内に2億5000万トンにまで
拡大する見通しであるため、
今後もその業績は右肩上がりをキープ。
2011年のEPS伸び率は
87.06%とセクター平均を大きく上回る見通しです。


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2012年1月2日(月)

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
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