新入生、荒木尊史さんのQさん経営学実践奮闘記

第3回
最初が肝心〜赴任初日〜

私が日々、邱先生から指導を受けている事柄の多くは、
先生が本やコラムで書かれていることとほぼ同じです。
従いまして、
特別な奥儀をコソッと伝授されているなんてことはありません。

がっかりされる方もいるかもしれませんが、
邱先生はすでに皆様もご存知の通り、出し惜しみはしません。
物の見方でもビジネスのアイディアでも株の見方でも、
いつでもオープンです。
しかし、ビジネスを行っていく過程で発生する
さまざまなトラブルや決断すべき事柄において
先生から頂くアドバイスは非常に的確であり、
本やコラムで書かれていた意味が
身に沁みてようやくわかった、
なんてことも数少なからずあります。
今回は私が成都の会社に赴任したての頃に、
邱先生から頂いたアドバイスをご紹介したいと思います。

2004年に成都の邱グループの会社に赴任した当初、
私は中国語が全く話せませんでした。
前任のマネージャーが空港まで迎えに来てくれたのですが、
当然ながら中国語で色々と話しかけてきます。
しかし私には何を言っているのかさっぱりわかりません。
5分ほど一方的に話しかけた後、前任者は何かを察したようです。
片言の日本語で「中国語駄目な?」と聞いてきました。
私は急に目の前が明るくなり、
「はい、わかりません」と答えました。
その時の前任者の顔は今でも憶えています。
よくよく話すと前任者の日本語も
学生時代に少しかじったことがあるといった程度で、
「今日、暑いな」「仕事、大変な」「住む、どこな?」など、
空港を出て10分も車で走るとたちまち会話は尽きてしまい、
あとはひたすら沈黙がながれるだけです。

社員寮に荷物を置くと、
その足で前任者と共に会社へ向かいました。
見ると30人ほどの社員が中庭に集められており、
大きな拍手で迎えられました。
予想外の展開による緊張で、
かなり動揺したことを憶えています。

前任者が大声で何やら話し始めました。
                     (次回へ続く)


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2007年3月3日(土)

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