新入生、荒木尊史さんのQさん経営学実践奮闘記

第10回
簡単に成功してはいけない

私が最初に赴任した四川省成都市に、
邱永漢集団の成都のボスである
王総経理と言う方がいらっしゃいます。

この王総経理、
第一印象は眼力が非常に強い方で、
私の心の中まで見通しているような感じあり、
とてもパワーのある方だと思いました。
今でも時々お会いしますが、相変わらず緊張してしまいます。
しかし、本当に面倒見の良い方で、
私も大変お世話になっています。
普段は台湾にいらっしゃるのですが、
1〜2ヶ月に一度のペースで成都にも視察に見えます。
その度に、私が担当していた店舗に必ず顔を出してくださり、
経営の大先輩としての的確なアドバイスを数多く頂きました。

今日はその数多く頂いたアドバイスの中の一つをご紹介致します。
“簡単に成功してはいけない”
王さんは、本当に苦労されて成功をつかまれた方です。
私が成都に赴任してきた初日に、
「君は何て恵まれているんだ!」と言われました。
「最初からやりがいのあるポジションを与えて頂いた上に、
寮まで有るなんて。
私なんか、邱先生の運転手時代は寮も無く、
事務所のソファーがベッド代わりで、
シャワーも洗面所を工夫して使ったものでしたよ。
邱先生も随分と優しくなられました。」
と、笑いながらおっしゃいました。
王総経理がその後に続けてお話された内容は以下の通りです。

まずは、自身が恵まれた環境にいることを忘れずに、
感謝の気持ちを持ちながら
常にプラス思考で物事にあたること。
また、この先にどの様な困難が待ち受けていようと、
次の言葉を忘れずに乗り切ること。

“簡単に成功してはいけない”
苦労した期間と、成功期間は比例関係がある。
更に、苦労した期間と内容が大きければ大きいほど、
後々のピンチを切り抜けて
しぶとく生き残ることができる知恵と運がつく。

確かにそうだと思いました。
急激に成功した人・物・ビジネスほど、
その成功期間も短いような気がします。
長い下積み期間にも、ちゃんとそれなりの理由があり、
また昔からある“苦労は買ってでもしろ”という言葉が
現代にも受け継がれているのは、
それなりの理由があるのだと思いました。


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2007年3月20日(火)

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