新入生、荒木尊史さんのQさん経営学実践奮闘記

第24回
身近で出会った成功物語−2 (歯の矯正ビジネス)

北京で生活していると、
日本よりベンツやBMWなどの高級車を
目にする頻度が高いことを不思議に感じるはずです。
しかも若い人が多いことも目を引きます。
私も不思議に感じているその一人です。
なんせ、中国の経済成長がいくら凄いといっても、
一人当たりのGDPは
まだ日本の10分の1程度の規模でしかありません。
しかし、無理して買っている人も多いのかもしれませんが、
本当にリッチマンと呼べる若者が数多く中国にいるのも事実です。

一昨年、新たな出店物件の大家(オーナー)と
会食をした時の話です。
お決まりのベンツから降りてきたのは、一人の若者でした。
食事をしながら話しを聞くと、
何と北京だけでも5千万円以上するような不動産を
数十軒も持っているとのこと。
気になったのは、そのお金はどうやって作ったのか、
ということです。
当然、彼に尋ねました。

簡単にまとめると次のような話でした。
最初に彼が手がけたビジネスは、
山西省の太原という生まれ故郷での乳製品の製造販売でした。
元手はどうやら親族縁者からの支援のようです。
このビジネスで種銭をつくり、
次にはじめたビジネスが歯の矯正治療の専門店です。
これが大当たりして
今では北京でチェーン展開をするまでの規模になっています。

なぜ歯の矯正ビジネスだったのか?
この質問への彼の答えは極めてシンプルなのものでした。
「知人に歯の矯正ビジネスは儲かるって聞いたから。」
当然、彼は歯の矯正に関する知識など皆無だといいます。
宴席でも「歯医者の給与は2万元もする、高いよ。」
と笑いながら言ってのけます。

後日、更に驚く事実が判明しました。
正式に彼の所有する物件を契約するにあたって、
身分証明書のコピーをもらったのですが、
そこに記載されていた年齢が何と26歳だったのです!
若いな、とは思っていましたが、まさか26歳だったとは、、、
恐るべし中国、です。


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2007年4月21日(土)

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