新入生、荒木尊史さんのQさん経営学実践奮闘記

第65回
出店で大事なのは、第一に場所、第二に場所、第三に場所

先日も、邱先生が毎回のごとく同じ質問を受けられて、
いつもどおりの回答をなさっていました。

「邱先生、出店をする際に
一番注意しなければならないのは何ですか?」
邱先生はその質問に
「第一に場所、第二に場所、第三に場所です」
と笑いながら答えられます。

この言葉も、毎度のことながら
最近になってようやくその重みがわかってきた次第です。
私も邱先生の書物などで、
中国に来る以前からすでにこの言葉は知っていました。
しかし、その当時は
一種の駄洒落のように頭に残っていただけで、
その真意はわかっているようでわかっていなかったと言えます。

私が初めて新規出店を経験した成都市でも、
成都の邱グループのボスである王総経理から、
「物件を何回も見に行くのは当たり前。
早朝も見に行きなさい。
深夜も見に行きなさい。
雨の日も見に行きなさい。
すべての曜日に見に行くのも当たり前ですね」
と、物件のすべてを可能な限り知るように
と何度も何度も言われました。
その時の私にあった思いとしては
“やってみなければわからない”というもので、
今考えても恥ずかしくなるくらいの
幼稚なレベルでしかありませんでした。

当然ながら、これはと言う物件を捜してきてはボツ、
捜してきてはボツを繰り返し
ようやく王総経理からOKが出たのは、
捜し始めてから三ヵ月後の物件でした。
その間に足を運んだ物件だけでも50件以上はあったと思います。

その後何度となく出店をしていくうちに、
物件の場所がどんなに大切なものなのか
身をもって勉強させていただきました。
商品やサービスは変えることができても、
お店の場所は店じまいしない限り変えることはできません。
出店場所は本当に大切な経営判断です。
そんなことは誰でもわかっていることなのですが、
本当にこの大切さを理解するには
出店場所の選択ミスで痛い思いをするしかないのかもしれません。
私も痛い思いをした今だからこそ、
この言葉の意味をよりいっそう理解出来たのだと感じています。


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2007年7月26日(木)

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