第17回
分割後の株価は緩やかに回復する、100%ボーナスの魅力
B株の上海振華港口機械(900947)が
現金配当のほか、
無償の株式配当と株式分割を行うとの
利益分配案を出しました。
株式を分割することは、
株主にとっては賛否両論分かれるところですが、
原則的に持ち株が何もしなくても
増える(無償の場合)ことですので、
現在の中国株にとっては、うれしいことです。
これらの配当や分割を行えば、
一時的に株価は半額に調整されることになります。
それでもその株価が元の水準に戻るのに
それほど時間がかからない、というのが、
現在までの中国株の流れです。
実は、中国株では、100%ボーナスの
株式分割(配当含めて)は珍しいことではなく、
昨年は同じくB株の優良銘柄の一つ、
万科企業(200002)が行っています。
万科企業の株価水準を見てみますと、
株式分割が行われる直前は9香港ドル前後、
2003年5月23日に株式分割が実施されて
4香港ドル前後となりました。
2004年2月23日現在、
万科企業の株価は6.65香港ドルまで回復しています。
「原則的に」ですが、株式分割後、
株価は徐々にそれ以前の水準まで
回復する可能性が高く、
中国株の場合、急成長市場であるため、
その傾向がより顕著になるわけです。
単純に持ち株が倍増して、
株価が元の水準に回復すれば、
実質的に2倍のキャピタルゲインとなるわけです。
上海振華港口機械もこの大盤振る舞いの
配当案を出したその日と次の日、
2日連続して株価が10%以上上がり、
ストップ高となっています
(B株の場合、1日のうちに株価が10%上がると
自動的にその日の取引は終了します)。
これは当然、
この配当を享受しようという動きです。
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