第22回
世界有数の「外貨持ち」、適度な放出が必要

中国は70年代から始まった「改革開放」以降、
外貨獲得ということが最重要課題とされてきました。
要は、一方で、外貨をどんどん中国に流入させて、
一方で、外貨の中国からの流出を
極力避けるというものです。

その結果、中国は世界でも稀にみる
「お金持ち」ならぬ「外貨持ち」となりました。
現在までに、その外貨保有高は
日本に次いで世界第2位です。

海外への株式投資では
特に気をつけなければならない
カントリーリスク。
通常、このカントリーリスクは
その国の国際収支などで大小を図りますが、
「外貨持ち」の中国は、
単純に考えれば、
カントリーリスクが
極めて小さい国の一つともいえます。

日本に次ぐ外貨を保有していることが、
中国に対してアメリカなどが執拗に
人民元の切り上げを求める一因になっています。
人民元切り上げについては、
今後も何かと触れることがあると思いますが、
ここでは話を先に進めます。

そのため、中国では、保有している外貨の流動性を
適度に高めていかなければならなくなってきています。
その一つの方法として、
中国の投資家による海外投資を
限定的に認めていこう、というものがあります。

通常、QDIIと呼ばれるものです。
日本語訳にいまだ定訳はないようですが、
「指定国内機関投資家」などと訳されます。
日本でもかなり注目されている制度の一つですので、
すでにご存知の方も多いかと思いますが、
ここで簡単にご説明いたします。

要は、中国のように外貨政策において
制限がある国で、
自国内の特定の金融機関(機関投資家)を指定して、
限定的に海外投資を認めるものです。
自国内の一般投資家も
その金融機関を通じて間接的に
海外投資を行うことができるようになります。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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