第23回
時価総額1750億ドルにQFII投資額は12億ドル程度

QDII(指定国内機関投資家)と似た言葉で、
QFIIというものがあります。
こちらは指定海外機関投資家です。

中国では、主に国内の株式市場を保護するために、
海外からの自国株式市場への自由な介入を
認めていませんでした。

しかし、中国経済が成長するに伴い、
こうした閉鎖的な体質が
国際的に認められなくなってきており、
その打開策として導入されたのがQFIIです。

QFIIはQDIIと違い、
海外の金融機関(機関投資家)を指定します。
指定された金融機関は限度額の中で
資本・外貨政策のある株式市場などでの投資が
可能となります。

中国でもA株市場などを対象に、
2002年11月に制度として
正式導入していく方針が固まり、
2003年6月あたり以降、
実施されてきています。

それ以前、単純に、QFII制度が実施されれば、
海外からのお金が中国のA株市場に流れ込み、
長らく低迷するA株市場が活気付き、
あわよくばA株との連動性が強いB株も
上昇するのではないか、
と考えられていました。

ただ実際は、それほど理想的に進みませんでした。
急激な外貨の流入を嫌う中国当局が、
QFIIの限度額を当初は低く抑えたこと、
またQFIIの資格を取るには取ったが、
QFIIの方もA株などへの投資に
それほど熱心に動かなかったこと、などが重なり、
思ったほどの外貨が市場に流れ込まなかったのです。

A株の時価総額(上海と深センの流通時価総額)は
約1750億ドル、
それに対して2004年2月後半あたりまでで、
それ以前からのQFIIによる累計投資額は
約12億ドルとされています。
QFIIからの資金は
焼け石に水程度のものだったことがわかります。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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