第24回
「中から外への規制緩和」QDIIに動きが出始める

現在、中国当局も
QFIIの限度額を引き上げるなど、
その対応に追われていますが、
QFII及びその制度は結局、
A株市場の活性化という観点から言えば、
低調です。

何の成果もなかったのか、といえば、
そうではありません。
少なくともQFIIによるA株を中心とした
中国本土株式市場の研究は
促進されたと考えています。

原則的に、株価としてA株は
高く評価されているといわれています。
B株も若干高い、とされていますが、
A株よりもかなり安い状態です。
では、香港上場のH株は、というと、
A株やB株よりももっと安く評価されています。

これにはいろいろな要因があるのですが、
とにかく、QFIIは、A株市場の研究を通じて、
「A株を買うのであれば、
 同じH株を買った方がお得」
ということを再度認識したことは間違いないでしょう。

2003年末から2004年初頭にかけて
H株が急伸した背景には、
このQFIIなど海外の機関投資家による
香港及びH株への再評価がありました。

QFIIは様々な問題を抱えながらも、
一応、実践投入され、定着しつつあります。
QFIIが中国の株式市場全体から見て、
外から中への規制緩和であるとすれば、
QDIIは、中から外への規制緩和といえます。

QDIIがいつ実施されるのか、
一貫して焦点となってきました。
QFIIが外貨の流入であったのに対して、
QDIIは外貨の流出を意味します。
中国当局としても慎重にならざるを得ません。

ただし、人民元の切り上げ圧力を
避けるための手段として、
QDIIは格好のポーズとなります。
中国当局も有効に使いたいと考えているはずです。
そして2004年3月になって、
中国はQDIIの導入に対して、
大きく動くことになりました。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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