第25回
QDIIの実施によって再評価機運が高まる

QDIIが実施されれば、どうなるでしょう?

H株やレッドチップが「安い」、
というのを一番理解しているのは
中国の投資家たちです。

なぜならば、
現在までにA株とB株しか取引できず、
一方で、H株やレッドチップの株価など、
情報だけは伝わってきているからです。
同じ株式を取引しているにもかかわらず、
割高のものだけしか取引できない状況だからです。

中国の投資家を対象とした関連の調査からも、
中国の投資家によるH株や
レッドチップの取引意欲の高さは証明されています。
一旦、香港市場への投資が認められれば、
多くの中国の投資家が競い合って飛びつくことは
容易に想像できます。

以前に、中国はすでに世界有数の「外貨持ち」
というお話をしました。
これは、「お金持ち」と必ずしも同義ではありませんが、
同じような意味があります。
中国マネーが堰を切ったように
香港市場に流れ込めば、
市場が活性化されるのは間違いありません。

ただし、様々な要因から分析して、
上述のような状況が、
QDII実施後、
すぐさま具現化するとは考えられない
というのも現実です。

実施されたとしても、
外貨の流出だけあって、
中国当局はQDIIに対しては
かなり慎重になるであろうことが
予想されています。
QFIIの例からみて、
当初の投資限度額が
かなり低く抑えられることは
ほぼ間違いありません。

そのため、たとえ今年中に
QDII制度が本格的に実施されたとしても、
今年のうちに中国マネーの
香港市場への大挙流入は考えにくい状況です。
純粋にQDIIを通じた投資が、
香港の相場を左右するようなことは
起こり得ない可能性が高いといえます。

それでも、QDIIそのものに対して、
あるいはH株やレッドチップの評価促進への期待感は
今年の香港相場と密接に関わってくることは
間違いありません。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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