第233回
C株=非流通株式の問題=市場にとっては不利

歴史的に、H株を含む中国の上場企業には
流通株式と非流通株式の区別ができてしまいました。
これが、今、問題になっているわけで、
非流通株式を通常の流通株式に
「転換」する必要に迫られています。
要はその「転換」する方法が
議論を呼んでいるのです。

一般的に、株式数の総数として、
非流通株式は流通株式の二倍から三倍もあるとされています。
この莫大な非流通株式が流通株式に「転換」すれば、
市場の需給バランスを崩壊させることになります。

「上場会社の非流通株式の譲渡業務方法の規則」
(以下「規則」)や
「上場会社の非流通株式譲渡の実施細則」
(以下「実施細則」)が
2004年末から2005年初めにかけて
相次いで発表されましたが、
このことがこの「転換」に関する議論の火種になりました。

非流通株式がしっかりとした法律の枠組みの中で、
透明度の高い譲渡が行われるようになれば、
結局、ゆくゆくは非流通株式の市場放出に
つながるのではないか、
という懸念が高まったことで、
2005年1月4日、
中国本土市場のこの年初めての商いで、
上海総合指数が
約5年半ぶりとなる安値を更新したわけです。

市場の懸念はともかく、
この譲渡をスムーズに行わせるために
当局が考えているとされているのが、
非流通株式専用ボードとも言うべきC株です。
以前から「C株の創設」のうわさはあったのですが、
2004年12月に「規則」が発表され、
その信憑性が一気に高まりました。
一方で、深セン証券取引所は
C株創設とその報道内容を全面的に否定し、
一時はC株に関する報道は沈静化しました。
2005年1月に「実施細則」が発表されると、
「やはり」ということで、
C株がまた話題になったというわけです。

C株=非流通株式の問題=市場にとっては不利

という図式が成り立っているようです。
C株の報道が出ると
市場の警戒感は一気に高まります。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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2005年1月14日(金)

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