第251回
「春節」を祝う、民族大移動の影に

本日2月9日は、
中国の正月にあたる「春節(旧正月)」です。

日本では、ほとんどすべての節句を
新暦を基準として祝うようになっていますが、
中国では、今でも旧暦で過ごします。

現代社会でも、
中国ではそれほど旧暦が密着しているのかというと、
一概にも言えず、
例えば、以前、ある中国の友人の方に、
次回、次々回、さらにその次の「春節」は
新暦のいつになるか、と聞くと、
はっきりとした回答は返ってきませんでした。

かなり漠然としてとらえている
というのが実態のようです。
中国のカレンダーでは、
旧暦の暦が載っているものが珍しくありませんが、
それが載っている、という時点で、
「普段なら忘れてしまうもの」
と思われているとも考えられます。

何はともあれ、「春節」は、
中国において大きなイベントです。
日本の正月とお盆を掛け合わせたような、
とも表現されますが、
中国には、現在までにお盆の帰省というものが、
実質的になくなっておりますので、
この「春節」は1年に1回の
大規模な帰省ラッシュになります。
さながら民族大移動です。
今回の「春節」期間(前後1カ月ほど)でも、
延べ20億人近くが何らかの交通機関を
利用するとも言われています。
これを中国では「春運」と呼んでいます。

2003年の新型肺炎SARSに続いて、
05年に入ってからは
中国各地で流行性髄膜炎
(流行性脳脊髄膜炎・髄膜炎菌性疾患)が確認されています。
この民族大移動が、
そのまん延を加速してしまうのではないかと、
衛生部門や交通部門などでは
各種の対策が講じられています。
今のところ、この流行性脳脊髄膜炎が
大流行する可能性は小さいようですが、
年に1回の大イベントの「副産物」ともいえるでしょう。

中国本土では、
この「春節」の前後1週間ほどが、
年に3回あるうちの一つの
ゴールデンウィークになります。
中国株市場もお休みですし、
この期間に相場から一旦離れて、
中国の経済や文化を見直すのもいいかもしれません。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

←前回記事へ

2005年2月9日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ