第403回
ペトロチャイナ:ペトロカザフスタンの買い取りは?

中国石油天然気(ペトロチャイナ、0857)が
新株を発行するに伴って、
これを評価して、
投資判断を上方修正する証券会社が
増えてきています。
もともと05年8月までに
人民元の切り上げと原油高などもあって、
急騰を続けてきて、
その後、原油の急反落などもあって
株価も急落したことが、
市場心理を不安にさせていたところがありますが、
H株を追加発行することによって、
モルガンスタンレー証券では
「株価動向の不透明感が取り除かれた」として、
目標株価も上方修正しています。

中国石油天然気が
新株発行によって調達した資金は、
おそらく、その一部、あるいは大部分は
親会社である
中国石油天然気集団(CNPC)が買収した
ペトロカザフスタンの買い取りに
充てられると考えられます。
現実にそうなると、
前回までにお話したとおり
現在の中国政府の国策に
沿った動きとして捉えるのであれば、
中国石油天然気にとって、
プラスに働くことが予想されます。

ただし、中国のある意味で
やみ雲ともいえる世界各地における
エネルギー確保の動きは、
すぐには世界的にオイルショックはおきないまでも、
少なくとも世界的な警戒を
引き起こし続けるのは間違いなく、
そのことが事業の拡大に
もしかすると不利になるような局面も考えられます。

中国石油天然気の場合、
経営陣の報酬は
株価と連動した方式が採用されていますので、
株価を下げるような行為というのは
経営陣はもちろん、中国政府も、
中国石油天然気ほどの中国を代表する企業を
窮地に追い込むことにつながりかねず、
なかなかできないものです。
今回の新株発行は
6香港ドルに設定されておりますので、
9月2日時点の時価と比べて
かなり割安になるわけですが、
その分、今後もまだ
株価を上げる余地があるという判断も、
今回の新株発行にはあるものと思われます。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

←前回記事へ

2005年9月9日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ