第482回
2005年は人民元と反日デモ、インド台頭とアジア情勢

2005年についても、
10大ニュースの形式で流れを追っておきましょう。
同年の10大ニュースは、
本稿執筆時点でまだ発表されていませんので、
私の独断でとりあえず作成したものです。

−H株指数の推移(2002年−2005年、日足終値)−

2005年の主な出来事

1.人民元切り上げ(7月)、取引に相応の弾力性
2.反日デモ爆発、「政冷経熱」「政冷経涼」:
  インド台頭、アジア情勢複雑化
3.鳥インフルエンザが再度猛威振るう、人への感染も
4.香港ディズニーランドオープン、
  開園当初は低調との報道も
5.第11次5カ年規画
  (「十一五」、2006−2010年)骨子固まる
6.松花江汚染問題、問われる環境意識
7.頻発する炭鉱事故、生産の安全性確保が課題に
8.株式構造改革が実質始動、
  G株登場で蘇るか中国株式市場
9.元切り上げも止まらない貿易黒字増、
  欧米との貿易摩擦おさまらず
10.2回目の有人宇宙飛行の成功

人民元改革に切り上げという
実質的な動きがあったことは、
やはり特筆すべきことでしょう。
人民元の動向に関しては、
再度の切り上げはなく、
このままゆっくりと
推移していく可能性が高いことは
以前ご紹介しましたが、
それでも、米国の貿易赤字
(中国の貿易黒字)の急増が収まったわけではなく、
むしろこの年を通じて悪化していますので、
今後も人民元動向はポイントとなり続けるでしょう。

また、二番目に挙げたのは
反日デモやインドの台頭、
アジア情勢の複雑化ですが、
東アジアサミットなどを通じて
すでにこのように一括りにするには
あまりにも事が大きすぎますが、
便宜上、まとめさせていただきました。
日中の政治外交関係及び
その悪影響の経済分野への波及も懸念材料ですし、
インドの存在も中国株を考えるうえでは重要ですし、
そうした意味で、
日本、中国、韓国、インド、ASEANなどなど
06年以降の東アジア情勢を考える上で
重要なファクターが出揃ったともいえます。

こうした動きがある中で、
05年のH株の動きをみていくと、
急成長の03年や大調整の04年と比べると
そうでもないと感じるかもしれませんが、
史上最高値を更新したり、
4500ポイントあたりまで下げたり
かなり激しい値動きが特徴となっています。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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2005年12月29日(木)

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