第501回
「民熱」に過剰な期待は禁物、「経涼」は誤解

1月23日、国会で
小泉首相が答弁を行っていました。
東アジア外交に関しても若干触れていましたが、
対米関係重視の上で、
世界各国との良好な関係を構築していくという
従来どおりの主張だったようです。

2006年の初め、ちょうどある方と
「今年も日中の政治・外交関係は厳しそうですね」
と話していたので、
注目して答弁を聞いていましたが、
やはり06年も劇的に
今の環境が変わるような要素はないようです。

「政冷経熱」という言葉は、
「政冷経涼」という言葉とともに
再度注目されたようなイメージを受けます。
今は希望的観測をこめて
「政冷経涼民熱」とも言うようになっています。
文化やスポーツなどの民間交流を
「民熱」としているようです。
それ自体は大賛成ですが、
「経涼」はそう簡単にならないとしても、
やはりすべての根幹としての
「政冷」の改善がなければ、
日中関係に大きな飛躍は望めません。
「民熱」のみに過剰に期待はできないでしょう。

「経涼」は私は誤解だと思っています。
反日デモの影響が危惧された
2005年の経済活動でも、
確かに企業の一部は
中国離れを実行に移していますが、
全面的に中国を無視してのビジネス活動は、
現在の国際社会ではありえません。
05年通年をみても、
貿易額や企業の業績、投資などの方面で、
大きな成長はなくても、大きな落ち込みもなく、
むしろかなり大きな規模になっている現状、
さらなる大きな成長が難しい中で、
ゼロ成長を持続していることこそ、
「経熱」とは言えないまでも、
「経涼」とも言えないのではないかと考えています。

確かにインドが台頭してきています。
インド株もかなり注目されてきているようです。
中国現地では日本マネーが
インドに流れることを危惧する論調も
みられるようになってきていますが、
中国もまだまだ成熟には程遠い状況であり、
中国のポテンシャルを
今から過小評価するのは、
あらゆる意味で、危険だと思います。

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2006年1月24日(火)

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