夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第27回
お金持は利回りがお好き 2

前回、お金持になる方は、
常に収益を生みだすものにお金を使っているとお伝えしました。
とくに、利回りが確定している社債などがお好きですが、
わたしも利回りがいい海外の社債ETFへ投資しています。

金融危機以降、
ハイイールド債(高利回り債)の価格は上昇しておりますが、
まだ、10%を超える利回りの社債もあります。
一例をあげれば、
PIMCO Corporate Opportunity (PTY)(※1)などは、
US$ 17.程度で投資できますが、
クーポンの利回りは 11.21%あります。

すでにHFT
(ハイ・フリークエンシー・トレーディング=超高速取引)、
ヘッジファンドのクオンツ運用などの出現によって
一昔前のように、
株式の長期投資で資産を増やすのが難しい時代です。

資産家の方の株式の選定で大事なポイントは「配当」です。
長期投資の醍醐味を株価の上昇を求める投資家と、
株式の配当の再投資であると考える投資家とでは
選択する銘柄が異なってきます。

株価の上昇を求める投資家は、国際的なブランド力もなく無配当の
ベンチャー企業も投資対象になります。

配当利回りに注目する投資家(資産家)は、
企業の時価総額、株価純資産倍率(PBR)、配当利回り、
ブランド力が銘柄選択のポイントとなり、
必然的に国際競争力がある
グローバル企業に投資にすることが多いのではないでしょうか。

金融論で著名なペンシルバニア大学の
ウォートン・スクールのジェレミー・シーゲル教授は、
株式投資について次のようにのべております。

「株式において生み出される富の95%は、
株価の上昇ではなく、配当の再投資である」

国内で長期投資の利点について説明をする
証券会社やファンド会社は多々ありますが、
営業トークによく使われるのは
「小さな町工場だったTDKがグローバル企業に成長し、
株価は300円から8000円まで上昇した」
という成功物語です。

しかし、実際には株価は分割も行われており、
配当を再投資した場合の複利利回りまで計算して
株式セミナーで説明されることは
日本ではほとんどありません。

日本企業の配当は総じて海外のグローバル企業から比べると
配当利回りは低いです。
これも、海外から短期売買の対象にされやすい理由かもしれません。

配当利回り重視のETFは、ポートフォリオを補間しながら
着実なリターンをもたらしてくれる存在といえるでしょう。

保有している配当利回り重視のETF一例
SPDR S&P Dividend (SDY)は、
配当利回り 3.44%であり、
25年以上連続して配当金を増加させている銘柄へ
投資しているETFです。

1 http://quote.morningstar.com/cef/f.aspx?t=PTY


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2010年9月18日(土)

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