夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第33回
活躍されているお客様の思考

お店には様々なお仕事のお客様がいらっしゃいますが、
お金も仕事も出来る人のところにくるようです。

中でも忙しくご活躍されているのは
コンサルタントの肩書の方達です。
コンサルタントといっても、一昔前のような、
米国流の経営指南を日本企業にするコンサルタントとは異なり、
多国籍企業に
人材マネジメントやリスク管理が主なお仕事の内容のようです。

日本の場合、
企業のトップが代わっても組織が変わらないことが殆どです。
(政治もそうですが・・)
とくに、創業者一族の企業はそうです。

これまで、銀座のクラブで
創業者一族とその従業員の方のやりとりを見ていますと、
日本人は「お仕えする」のが好きなのだなとつくづく思います。
創業者一族が経営する会社では、
従業員が最も信頼を得たい相手は
「顧客」ではなく、「創業者一族」
のように見えます。
そうでなければ人事部かもしれません。

したがって、海外のグローバル企業で働いており、
今でも海外の企業から
転職のオファーをもらっているスペシャリストの方達は、
日本企業で働こうとされません。
その理由は、
インセンティブ(成功報酬)の低さと昇進スピードです。
海外では能力があれば、
40代前半のトップ、50歳でアジアといった地域のトップという
ポジションと報酬が与えられます。

日本企業も、国内よりも
海外の現地法人のヘッドの現地人材登用を進めていますが、
優秀な人材をいかにつなぎとめるか
グローバル企業と争奪戦で大変そうです。

まだ日本では、
親会社、子会社、本社採用、現地採用といった区別がありますが、
多国籍企業で活躍されている方は、
そのような考えは殆ど意味がないと言われます。
働ける期間に、自分の能力に見合った
インセンティブとポジションを与えてくれる企業であれば、
企業の国籍だけでなく、顧客も問わず、
どこでもすぐに転職をすると言われ、
実際に年収は倍増しているようです。

人間関係のしがらみや既得権益など、
わたしたちの行動を束縛するものは沢山あります。
しかし、
自分自身の思考こそが、実は最大の束縛
なのだと思います。


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2010年10月12日(火)

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