夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第50回
同伴と食事時間

クリスマスシーズンを迎え、
銀座の並木通りは綺麗なイルミネーションで彩られています。
銀座を代表する企業の7丁目の資生堂本社前には、
毎年大きなクリススツリーが飾られ、
歩く人々を楽しませてくれます。

資生堂のツリーを見ると、
資生堂が経営する高級フレンチレストラン
「ロオジエ」が恋しくなります。

銀座のホステスはフレンチレストランでは頻繁に食事をしません。
意外だと思われるかもしれませんが、
この理由は、フレンチは食事の時間が長いからです。
フルコースであれば、3時間近くかかりますので、
同伴の出勤時間に遅刻をしてしまう確率が非常に高いからです。

わたしも、現役のホステス時代は、
ロオジエ、レカン、アピシウス・・
と高級フレンチレストランに連れていってもらいましたが、
6時半頃から食事をスタートしても、
8時半にお店に出勤できたことはありません。
銀座の高級クラブは、9時過ぎの出勤は欠勤扱いになりますので、
フレンチをとるか、日給をとるかの選択です。

銀座のクラブは、ママクラスは遅刻代がないので、
必然的にフレンチで優雅にお食事をしている方達は、
それなりの売上があるホステスなのです。

銀座にお寿司屋さんが沢山あります。
ホステスが同伴で最も使うお店がお寿司屋さんかもしれません。
お寿司は、時間がなくても30分で食べてお店をでることが可能です。

銀座のホステスにとって。同伴の時の食事は、
美味しさもさることながら、8時半のお店の出勤時間に間に合せて、
食事の提供をしてくれる
気遣いができるお店であることが必須条件です。

お茶屋Bar でも同伴前のホステスと一緒のお客様には、
8時過ぎになれば食事のオーダーはストップし、
8時15分にはお店をでられるようにしています。

銀座のクラブを辞めて良かったと思うことは、
夜のお食事の時間を気にしなくてもよくなったことかもしれません。
しかし、今でも食事をしていても、
8時頃になると、なぜか時間が気になってしまうのは、
長年染付いた職業病ともいうべきものかもしれません。

年内は、忘年会のご予約で
早い時間からお店に行かなくてなりませんが、
今年こそは、ゆっくりフレンチを堪能したいものです。


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2010年12月18日(土)

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