10才若く見られたかったら・TOMOKO

今日からはじめる、アンチエイジング生活

第126回
めざせ、「品格ある大人」!(その5)

作家の村上龍氏が『14歳のハロー・ワーク』の中で
こんなことを書いていました。
氏のご両親は学校の教師だったのですが
自分の時間をとても大切にしていらして、
日曜日になるとお父様は絵を描き、
お母様は本を読んでいたそうです。
自分たちの生徒が家に遊びに来ると、
氏は「両親はいないと言え!」とお父様に言われて
居留守をつかう手伝いをしたそうです。

「両親は生徒にとても人気のある教師だった。」
と村上氏は書いています。
「それはきっと彼らが自分の生活を楽しんでいたからだと思う。」
これは出色の教師論であり「大人論」です。
すべて大人というものは、
子供がいようといまいと、
子供と接する仕事をしていようといまいと、
世の中のすべての子供に対して
そのお手本となるべき義務を負っていると思うのです。

そして、どんな大人が子供のあこがれの対象になれるのか、
を考えてみるとそれは、
「人生を楽しんでいる大人」でしょう。
もちろん、イチローのようなスーパースターは憧れの的でしょうが、
もっと身近で子供たちのお手本になれるのは
「なぜかわからないけど毎日楽しそうな大人」ではないでしょうか?

以前,居酒屋チェーン「てっぺん」の
創業社長の講演を聴いたときに、
社長は3人のお子さんのために
「どんな大人が子供の夢を奪うか」
を研究したという話をしていらっしゃいました。
その結果、もっとも子供の夢を奪うのは
大人の「疲れた」という言葉や態度だったそうです。

以来、どんなに疲れたときも
子供たちの前では
言葉や態度にそれを出さないようにしているそうです。
確かに「大人になって仕事をするとあんなに疲れるんだ!」
と思うと、子供たちは大人になどなりたくないでしょう。

先日、ある調査で9割の子供たちは
身近に目標とするべき大人はいない、と回答している、
と報道されていました。
もしかしたら、それは今の大人たちの多くが疲れていて、
毎日楽しくない顔で生きていることの反映かもしれません。


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2008年7月8日(火)

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