日中を股に賭けるビジネスマン・千葉鴻儀さんが見た光と影

第15回
中国株週間レビュー:売りが優勢に

先週金曜日の中国株式は、
先週木曜日の反騰を受けついだ形で
銀行銘柄、鉄鋼銘柄などの大型ブルーチップ株を中心に
ほぼ全面高となりましたが、利食いが優勢で
上海Aの取引高は247億人民元台に縮みました。
A株の反発につれられて、B株も反騰となりましたが、
強弱が分かれます。先週一週間を振り返ると、
3敗2勝の結果でした。
上海Aは47.53ポイント、2.73%、
深せんAは5.96ポイント、1.40%それぞれ下がり、
上海Bは4.66ポイント、4.66%、
深せんBは14.27ポイント、4.53%それぞれ下がりました。
上海株式指数は1700ポイントに至らずの
1,695.41ポイントとなりました。

先週金曜日のマーケットニュースは、
中国銀監会が緊急会議を開き、
不動産部門への貸し出しの厳格管理を要求する一方、
初回住宅購入以外の住宅購入
及び高級住宅購入の頭金の引き上げを要請したことが
中心となりましたが、不動産銘柄は下がらずの結果でした。
非鉄銘柄の下げ止まりもあり、
銀行、鉄鋼銘柄の上昇は金曜日の上昇に繋がりました。
中国石化の下げはマーケットの反発力を弱めた格好となりました。

A株の個別銘柄を見ると、銀行銘柄は強勢を見せており、
深発展A(SZA 000001)に取引が賑わい7.07%上がり、
8.78元で引けました。
杭鋼 (SHA 600126)の第二4半期の好業績予想発表、
宝鋼鉄(SHA 600019)の
第三4半期の製品価格の引き上げ発表の影響を受けて
鉄鋼銘柄は大幅上昇しました。
大型銘柄のチャイナユニコム通信(SHA 600050)や
G長電(SHA 600900)が上がりましたが、
中国石化(SHA 600028; HK 0386; NYSE SNP)は0.30%下がりの
振るわずの結果でした。
非鉄金属銘柄は国際商品マーケットの刺激の下に強く反騰し
ストップ高の銘柄が数多くありました。
不動産株も銀行貸出の引き締めのニュースに反し
ストップ高となった銘柄は8銘柄もありました。

B株の個別銘柄を見ると、
業績の良い銘柄は相場をリードしていました。
杭汽輪(SZB 200771)は6.27%上がり、12.72香港ドルとなり、
張裕B(SZB 200869 SZA 000869)は3.49%上がり、
19.25香港ドルとなりました。
ブルーチップ銘柄は大幅反騰し、
江鈴B(SZB 200550 SZA 000550)は5.96%上昇し6.04香港ドルとなり、
中集B(SZB 200039 SZA 000039)は
1.30%上昇し11.70香港ドルとなりました。
上海Bでは物貿B(SHB 900927 SHA 600822)は6.31%上昇し
0.438米ドルとなり、
永生B (SHB 900904 SHA 600613)は2.74%上がり
0.450米ドルとなりました。
紡績銘柄は小しっかりでした。
A株と違い、B株の不動産銘柄は銀監会の会議決定を受けて
万科B(SZB 200002 SZA 000002)は1.63%下がりの
7.22香港ドルでした。

先週の相場を振り返ってみると、
強い相場から弱い相場への転換となる見通しです。
QFIIが売りの主力となっており、取引高の大幅減は
資金がマーケットから逃げているシグナルとなりました。
逃げた資金はIPOの申し込みに行っているので、
短期的にA株は弱含みです。
今週前半に上がる可能性があるが、総じて続落となりそうです。
一方、B株の引き続き下げの局面が続くと思われます。


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2006年5月30日(火)

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