日中を股に賭けるビジネスマン・千葉鴻儀さんが見た光と影

第68回
中国株週間レビュー:大下落、2100ポイントを割り込む

先週金曜日の中国株式は、大幅に下落しました。
A株とB株をカバーする上海総合株価指数は
63.11点ポイント(2.93%)安の2,093.64ポイントで終了しました。
取引高は484.92億人民元でした。
先週一週間の動きを振り返ると、
上海総合株価指数は8.41ポイント(0.40%)、
上海Aは8.39ポイント(2.49%)、
深せんAは12.14ポイント(2.34%)、
上海Bは3.45ポイント(2.85%)、
深せんBは3.11ポイント(0.82%)それぞれ下がりました。

新華社が12月6日に発表した
「株式市場の現状を正確に分析し、
投資家は自ら責任を負う自覚を持つべき」
と題する社説は今回の下落の引き金をなった模様です。

A株の個別銘柄を見ると、
下落する銘柄と相場を支える銘柄のもみ合いが激しく、
ブルーチップ銘柄の中でもそれぞれ独自の展開を見せました。
中国工商銀行、中国銀行、宝鋼などは
相場を支える力になっていましたが、
中国石化、長江電力、招商銀行、華能国際などは調整基調となり、
通信銘柄の中国聯通は大幅に下落しました。
一方、食品と製造業は堅調でしたが、
下げのきつい銘柄はほとんど最近急騰した銘柄でした。
オリンピック関連銘柄の北辰はストップ安で
招商輪船と上海港は
ストップ安になるぎりぎりの線でさまよいました。
3G通信銘柄は全面安となり、下げ幅のきつい分野となりました。

B株の先週の動きを見ると、
中集B上海BはA株の下落に伴い下げましたが、
深せんBは堅調基調を維持しました。
中集B(先週10.08%高)などの業績優良銘柄、
長安B(先週2.65%高)などの自動車銘柄
及び深国商B(先週4.15%高)などのハイテク銘柄は
相場を支える力となりました。

先週の相場を振り返れば、
水曜日からの三日間の調整はきわめてきつかったです。
下げ幅はいずれも3%を超えました。
特に個別銘柄の下げが目立ち、
ストップ安が続いた銘柄もありました。
また、取引高が急増したことは先週の特徴でした。
先週水曜日の取引高は上海と深せんを合わせて
960億人民元となりました。
物流、3G、金融証券、鉄鋼及び自動車などの銘柄は堅調でしたが、
不動産銘柄は軟調でした。
今まで相場は上昇一辺倒となっており、
本格的な調整はありませんでした。
今回の調整を経て相場が固められていくと思われます。
今週の相場はもみ合いながらの展開となりそうです。


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2006年12月12日(火)

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