日中を股に賭けるビジネスマン・千葉鴻儀さんが見た光と影

第89回
中国株週間レビュー:波乱万丈のスタート

先週金曜日の中国株式は、
不動産銘柄などのリードの下に上げました。
A株とB株をカバーする上海総合株価指数は
34.3ポイント(1.23%)高の2,831.53ポイントで終了しました。
取引高は758.54億人民元でした。
先週一週間の動きを振り返ると、
上海総合株価指数は166.95ポイント(5.57%)、
上海Aは174.83ポイント(5.55%)、
深せんAは27.13ポイント(3.44%)、
上海Bは14.19ポイント(7.56%)、
深せんBは43.24ポイント(8.06%)それぞれ下がりました。

申銀万国のアナリストは急落後の反発が
マーケットに入ろうとする資金の意欲を現していると説明しました。
A株式市場は全面高で
上場した1326社の内、1030社が上げました。
不動産銘柄は大幅に反発しました。
民間企業の国防産業への参入の緩和は軍事産業関連銘柄を刺激し、
航天科技(SZA 000901)、洪都航空(SHA 600316)、
哈飛 (SHA 600038)などは大幅に上昇しました。
調整が続いた機関投資家の主導する銘柄
大秦鉄道(SHA 601006)、海螺セメント(SHA 600585 HK 0914、
中集集団(SZA 000039 SZB 200039)は大きく反発しました。
通信銘柄の中興通信(SZA 000063 HK 0763)、
チャイナユニコム(SHA 600050)は堅調でした。
ブルーチップ銘柄は全面高となりましたが、
小幅の上昇に止まりました。
一方、鉄鋼銘柄は利食いで下がりました。

B株の先週金曜日の動きを見ると、
上場企業106社のうち、77社が上げました。
B株単独上場銘柄は上昇をリードしました。
家電銘柄は大幅に反発しました。
業績優良銘柄は全面高となりました。
不動産銘柄や自動車銘柄は強弱交錯でした。

マーケットの一週間の動きを振り返れば、
旧暦お正月前の高騰を経て
お正月後の初日の月曜日に大幅に上昇しましたが、
火曜日に8%の大暴落を記録し
10年来の最大の下落幅を更新しました。
中国から発する株安は
初めて世界的な株安の連鎖を引き起こしました。
水曜日に市場の懸念が一旦消えて相場が反発に転じましたが、
木曜日に再び3%下げました。
相場は金曜日に再度反発しまいたが、力が弱く、
投資家の自信を揺るがしました。
機関投資家からの利食いの圧力が消えていないため、
今週の相場には下振れの可能性が大きいと思われます。


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2007年3月6日(火)

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