日中を股に賭けるビジネスマン・千葉鴻儀さんが見た光と影

第90回
中国株相場はまもなく方向性が見える。

中国株はニューヨーク市場の下げ止まりとともに
火曜日から反発に転じました。
中国発の世界的な株安連鎖が
一旦安堵した局面に戻ったように見えます。

ここ一週間の相場の激しい起伏からみると、
売りと買いが交錯し互角しています。
しかし、一進一退の横ばいの局面が維持できるとは思えません。
相場はまもなく方向性が決まると思われます。
旧暦お正月後のA株の暴落が世界的な株安連鎖を引き起こしました。
各国市場の動きがお互いに影響を与え合い、
相互に伝染をしており、投資家の敏感な心理を表しています。
日本の利上げはアジアの資本の流れを変えたと見られていますが、
このような「相互伝染」あるいは「共振」は
資本の流れによるものより、情緒的なものが強いといえましょう。
かかる伝染行為が続くかというと、間違いなく続くと思われます。
それどころか、相互作用の力はますます大きくなるでしょう。

短期的に見ると、
香港株は暴落続きで売りの圧力が緩和されており、
A株の反発は香港株の反騰をもたらすと思われます。
暴落の元凶はほとんど機関投資家が手がけている株でした。
特に銀行銘柄と不動産銘柄の下落振りが甚だしかったです。
これらの暴落は
各自のファンダメンタルとの関連によるものというよりも、
流動性が高いゆえ、
機関投資家のポートフォリオの調整によるものとみるべきでしょう。
機関投資家の利食いは利食いを呼び、
暴落につながった見方は否めません。
従って、暴落後の銀行及び不動産銘柄の動向に注目すべきです。
いま、相場の下地は固まっておらず、
反発がどこまで続くかを見極める必要がありますが、
短期的に、株式指数が
再び3000ポイントに回復する可能性はなくはありません。


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2007年3月9日(金)

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