日中を股に賭けるビジネスマン・千葉鴻儀さんが見た光と影

第92回
香港上場レットチップは
中国A株式市場に再上場!?

昨年のA株式市場の高騰を背景に、
中国銀行や中国石化をはじめとする
ブルーチップ銘柄のAボード上陸が相次いでいます。
香港上場のレッドチップのA株式市場の再上場は注目されています。

最近、中国政府関係者の話によれば、
A株式市場の規模及び影響力を拡大させる重要な一部として
レッドチップのAボード上陸は2007年に実現し、
海外上場中国企業の中国国内市場への回帰ブームとなりそうです。
レッドチップ企業のAボード上陸の最大の障害は現行法の不備です。
レッドチップ企業は、中国国内に経営の実体を持っていますが、
海外株式市場に上場するため
海外で登記されたSPC(特殊目的法人)です。
現行会社法では、
レッドチップ企業は外国企業に類別されますので、
Aボードに上場するには、
この法的なハードルを越えなければなりません。
しかしながら、
証券監査委員会にしても国有資産管理委員会にしても
レッドチップ企業のAボード上場に異論がないように見えます。
3月7日、中国証券監査委員会主席の尚福林氏は、
「現在証券監査委員会は
レッドチップ企業のAボード上場に関し検討を始めている」
と表明しました。
国有資産管理委員会主任の李栄融資は、
「レッドチップ企業のA株式市場上場はすでに機が熟す。」
と語りました。

それでは、レッドチップ企業がA株上場に当たって
どういう形をとるでしょうか。
選択肢として二つ考えられます。
一つは、国内の経営母体が直接Aボードに上場する方法があります。
もう一つは、国内の子会社の株を取得した上、
上場させる方法があります。
中国移動、中国石油、中国海洋石油、中国アルミ、
中国建設銀行、神華能源、中国損保などのレッドチップ企業は
A株式市場の上場を望んでいるようです。
特に中国移動は既に主幹事証券会社を選定し、
実質的な上場準備に入ったそうです。
2006年、ブルーチップ企業のA株式市場上場は
市場活性化の最大の要因で
且つ相場高騰の最大の牽引力となりました。
2007年、レッドチップ企業のA株式市場が
人々にどれぐらいサプライズをもたらすかは、楽しみです。


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2007年3月16日(金)

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