日中を股に賭けるビジネスマン・千葉鴻儀さんが見た光と影

第94回
有力証券会社の研究レポートからみる
ホットなセグメント

中国株式市場は一時暴落し世界的な株安を引き起こしましたが、
ここのところ、株式指数3000ポイントという心理的な壁を突破し、
3000ポイント以上を目指す展開となりました。
投資家の間では買い安心感が広がったように見えます。
そこで、最近の中国有力証券会社の研究レポートから
注目されている業界を探ることにしました。
投資家の皆さんに参考になれば幸甚に存じます。

(1)セメント業界:
第二四半期は季節要因で業績が悪くなるが、
全期の増収増益に影響なし(国金証券)
<要旨>
国はセメント業界の構造調整を強化しており、
既に打ち出されている政策から見ると、
業界への行政の関与が強まり、
業界内での統合廃は避けて通れません。
弱小メーカは淘汰され、
大手メーカ主導による業界秩序の再確立は明白です。
つきましては、セメント業界は2007にも
比較的速いスピードで成長すると思われます。
その中でも規模最大、管理が最も良くて
商品バランスが最も合理的とされる業界最大手の海螺水泥

(2)メディア業界:
総合メディア企業への道(海通証券)
<要旨>
2007年は中国総合メディア企業の実質的なM&A元年と言えましょう。
中国のメディア業界は高度の独占業界に属します。
メディア関連の上場企業の中に
コア競争力の資産を持つ総合メディア企業がまだありません。
資本力から見ても規模から見ても
海外の大手メディア企業に劣ります。
M&Aによる総合メディア企業の形成は
経営戦略上重要なポイントとなります。
短期的に注目される関連銘柄には
新華傳媒(600825)、華聞傳媒(000793)、
電広傳媒(000917)があります。

(3)小売業界:
成長の確実性が高い株価の下支えとなる(国信証券)
<要旨>
小売関連銘柄の株価は高く評価されるべきと思います。
それは、規模が大きく、持続的な拡張能力の持つ企業は
業容拡大する中で参入障壁を形成させ、
ブランド力と規模管理の優位性を以ってより早い成長を達成でき、
且つM&Aを通じて独占体制を構築することが可能であるからです。
その中で、王府井、百聯股フン、東百集団、
華聯総超
が注目されるでしょう。


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2007年3月23日(金)

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