東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第67回
「ヨシ!」 H株の「青島ビール」、A株価を追い抜く

昨日、私は嬉しくて独りでにやにやしていました。
早くからこのコラムでもご紹介させて頂き
一貫してお勧めしていた
香港H株の「青島ビール」が
本国(上海市場A株)の株価より高くなったからです。
昨日A株は8.94元、H株は8.5香港ドルで引けました。
香港ドルと元通貨の比率を1:1.06で計算しますと、
香港H株の株価の方が0.78%高いことになります。

これまでセミナーや座談会等で中国株をご紹介してきましたが、
「中国のA株は高すぎる。PERが30倍や40倍もしている。」
「B株やH株は海外投資家が取引している市場だから
 A株より株価の妥当性がある。」
といったご意見を結構いただきました。

私は「銘柄さえ間違っていなければ、
将来、本土(中国人)の投資家が売買している株価(A株)より
高くなる銘柄が必ず出てくるでしょう。」
とお答えしてきました。

A株市場(上海)の平均PERは35倍ですので
東京市場の平均PER22.3倍と比べると
確かに高いと思います。
しかし、香港市場のPERは、
世界の主要市場と比べると非常に低い市場です。
当たり前の話ですが、
企業が成長し業績がよくなってくると、
EPS(一株当たり利益)が上昇し
逆にPERは低くなります。

【第2ステージまでの夢と浪漫】

「青島ビール」をご紹介した頃は株価が2ドルでした。
早くから購入された方はもう4倍になっています。
もし邱先生だったら、
「ここで投資金額分は回収(売り)して
残りはたとえ会社がつぶれても損はないから持っておくか、
全部売って儲け分で他の銘柄を購入してもいいでしょう。」
とアドバイスされるかも知れません。

今、香港H株の株価でBYD(1211)が20香港ドル、
華能国際電力(0902)が10香港ドルで、
株価が二桁(10ドル)以上の銘柄は
この2銘柄しかありません。

私は今後、第2ステージまでに
株価10香港ドル以上の銘柄が
どんどん登場してくる夢を見ています。
10香港ドルといっても株価は日本円で140〜150円です。
世界で通用する実力がある中国企業に成長する銘柄だったら、
日本円で100円台だとまだまだ安いと思いませんか?
「青島ビール」だって
世界の10大ビール会社になる可能性はありますよ。

【悪材料は買い】

昨日、英「ファイナンシャルタイムズ」が
「中国当局は上海証券市場からの資金流出を懸念し、
QDII(国内適格機関投資家)制度の導入を
見送る方針を決定した。」と報じました。
しかし、ニュースソースは金融当局者や業界関係者の話、
となっています。

このコラムで何度もお話させていただきましたが、
様々な情報には踊らされないようにしたいものです。
もし、事実であったとしても
中国株式は中長期で判断していくべきで、
株式市場の整備・発展・拡大はこれからだと思っていますので、
むしろ悪材料が出て下げる場面があれば
積極的に買いだと思います。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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