第91回
思い込んで克服

タバコの持つ有害物質のもう一つに
"一酸化炭素"があります。

私たちの血液の中には"ヘモグロビン"という酸素を
からだのすみずみまで運んでくれる物質があります。
しかし喫煙して体内に一酸化炭素が入ってくると、
ヘモグロビンはこちらとくっついて酸素には知らん顔。
なんせ、一酸化炭素は酸素の240倍という強力パワーで
ヘモグロビンを奪ってしまうのですから
手のうちようがありません。
こうなってしまえば体内の酸素運搬能力はドンドンダウンして
全身的な酸欠状態になるのは言うまでもありませんね。

このような状態は虚血性心疾患や末梢動脈疾患、
慢性呼吸器疾患をもたらしやすくしますし、
お腹に赤ちゃんがいる女性も要注意ですね。

禁煙を始めるとよくイライラしたり、疲労感があったり、
様々な不快感が起こるいわゆる
"離脱症状"になると言われています。
友人の話しを聞くと、最初の1週間が辛いそうですね。
でも気持ち的にきつくても、体内・・・つまり
生理学的なからだの正常化はすでに始まっています。
ここを乗り切ると自覚症状としてハッキリと、
咳やタンが治まったり、目覚めがさわやかになったり、
味覚に敏感、肩こりがなくなるなどの変化がでてくるのです。

また私たちは思い込みの激しい生きもの。
「離脱症状を超えなくてはならない!」と思うと
余計に意識してしまうので、
「そんなものにかかるはずがない」
といっそのこと思い込んでしまうというのはどうでしょうか。

"想念"で様々な病気を克服されてきた
医学博士の塩谷信男先生。
「治ってほしい」でも「治りたい」でもなく、
「治ると決まっている!」と考える。
私自身もこの意識改革を習慣として
植え付けていきたいと願っているところです。
タバコだって同じ事。
今年こそ止めたいと思っている方、
こんな新しい意識でトライしてみてはいかがでしょうか。


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